「あのさ、智くん。俺…」


俺は智くんに、相葉さんがお見舞いに来てくれたこと、その時に「お付き合いしてもらえないか」と言われたことを話した。


「そっか…だから相葉さんは退会されたんだね。翔くんを人生のパートナーに選んだって訳だ」


「人生のパートナーって…」


「そういう事だろ?でも良かったじゃん。翔くん、相葉さんのこと好きになってたんだからさ」


「うん…相葉さんのこと好きだよ。でも…」


お付き合いしてくださいって言われて、驚いたけど嬉しかった。まさか相葉さんからそんな言葉を言ってもらえるなんて、思っていなかったから。でも、相葉さんの言葉にすぐに頷くことができなくて。

相葉さんはそんな俺に嫌な顔をせず、「お試しでお付き合いでもいいよ」って、笑ってそう言ってくれたんだ。


「翔くん、頭でぐるぐる考えるのは翔くんの悪い癖。素直に喜んで、お付き合いしていけばいいんだよ。それで不安なことがあれば、相葉さんの2人で解決していけばいいんだから。俺は応援するよ。翔くんと相葉さんのこと」


「智くん…ありがとう」


「それで、いつデートなの?」


「えっ…その…今週末かな」


「ふう〜ん。なんだ、ちゃっかりデートの約束してるんじゃんか」


「うん…ドライブしようって…言われた」


「そっか。じゃあ、それを楽しみに、今週はお仕事してください」


「ふふ。わかりました。精一杯、働かせていただきます」