「ニノ、おはよう」
「翔ちゃん、おはよう。あれ…今日、体調悪い?」
「え…なんともないけど…」
「気のせいかな…なんか顔色が悪いような…」
「気のせいだろ。元気満々だぜ」
「くふふ。元気満々って…まぁ、なんともないならいいや」
あれから2週間が経って、今日は相葉さんとの面談日。
山田さんとの顔合わせ後、最初の面談日だ。
朝から何故か、会う人会う人に体調を心配されたけど、特に体調の悪さを感じてはいなくて。
きっと、相葉さんとの面談に緊張しているせいだろうと思っていた。
面談時間が近づいてきて、ロビーで相葉さんを待つ。受付やロビーにはたくさんの方が来ていて、なかなかの賑わいで。
いつもは気にならないのに、会員さんたちの話し声が頭に響いてくるような気がして、空いているソファにそっと腰を下ろした。
「おかしいなぁ…頭がズキズキしてきた…」
痛みを逃すように、こめかみをそっと押さえて。目を閉じて俯いていると
「櫻井くん、こんにちは」
不意に声をかけられて。声がした方を見ると相葉さんが立っていて。
「相葉さん。こんにちは。今日はよろしくお願いします」
そう言おうとしていたのに、急に立ったのが悪かったのか、サァーッと血が下がったような感じがして、目の前が真っ白になっていった。