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Super JuniorとSEVENTEENの腐小説専門サイトです。
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リョウクちゃん&じゅんぴ、シュア溺愛者(๑♡ᴗ♡๑)

※タイトル&内容変更しました。

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«seungkwan side»


SC「帆を張れ!出航すんぞ〜!!」

船長の声が響くと船員達がぞろぞろと動き出した。
今回この小さな港町に滞在したのは今までで1番長い期間の2ヶ月。
食料の確保や船の調整、船員の休息など用途は様々だけど僕はこの滞在期間が何気に好きだ。
土地により住む人は皆違くて、僕達海賊を受け入れてくれる人達がいる町もあれば、着いた瞬間襲われる町もある。
仲良くなった人々との別れは毎回少し寂しくもなる。

「スングァン!いつか絶対逢いに行く、絶対だ!!」

船に乗りお世話になった町に背を向けると、この町で仲良くなった少年の声が聞こえた。
全力の笑顔で手を振ると少年はキラキラした瞳で振り返した。


HS「アッハハ!!また泣いてるよこいつら!」

SC「お前ら相変わらず泣き虫だなぁ」

隣を見れば僕と同じくらい泣いてるソクミナヒョン。
町を離れる時の僕とヒョンの恒例行事。それを見て一通り笑うのもヒョン達の恒例行事。
この町でいっその事ずっと居ようかな、なんて一瞬迷うこともよくあるけど結局この笑い声がその迷う心を吹き飛ばす。
気付けばいつも皆が近くにいて、操舵手であるスニョアヒョンが思いっきり舵を切る。
僕達が目指す場所はどの海賊にも譲れない。




JH「雲行きが怪しい……」

JS「あぁ。嵐が来る。」

うちの誇れる航海士2人がボソッと呟いた。
俺達には分からない小さな風や自然の変化をこの2人は1つの抜けなく察知する。

UZ「ん。了解。」

副船長のジフニヒョンが2人の言葉に二つ返事で答えると船長室に消えていった。
こういう時、僕、ボノニ、チャニの海賊見習い達に仕事はない。
ただ、船を護るだけ。
それぞれが仕事を見つけて動いていく。
毎回、嵐の夜には自分の無力さを思い知るけど、それと同時に航海は1人なんかじゃ出来ないと海賊の楽しさを再確認する。

多くの言葉も、疑いの目もいらない。
この船に乗ったからには仲間だ。

他の海賊団、海軍、天候……。
他にも思いもよらぬ出会いによる争いが絶えないこの海。
昨日の敵が今日の仲間になることもあるし、逆に今日の仲間が明日には敵になることもある。
昔敵だった奴がいつかの未来で仲間として手を貸してくるかもしれない。
昔仲間だった奴がいつかの未来で敵として現れるかもしれない。
予測不能な未知の領域。
いつだってギリギリを突っ走ってひたすらがむしゃらに。

本気以外は中途半端だ。

口癖のようにスンチョリヒョンが放つ言葉は僕達を奮い立たせ、重ねた日々を繋いでいく。




両親の顔すら知らず海賊に攫われたらしい僕はある日、たまたまその海賊団が滞在していた港町で当時もう既にこの海賊団で船医の役割を担っていたミョンホヒョンに拾われ救われた。
大きな船で幹部と呼ばれた10人の男達に囲まれ、「この船で海を旅しないか」と言われた。

JN「大丈夫、どうやら黒鴉海賊団は今月いっぱいはここに留まるみたい。
そのうちに遠くに行っちゃえば暫くは鉢合わせないよ。」

WW「次会う時はお前が1人前の海賊に育った時だ。」

この海賊団で諜報員兼情報屋の役割を担うジュニヒョンが、ミョンホヒョンに応急処置を施され座っている僕の目線に合わせて屈んで微笑むとそのジュニヒョンの肩に手を乗せた参謀長のウォヌヒョンが悪戯っぽく笑った。

翌朝、僕はその港町で覚悟を決めた。





僕と同時期にこの船に乗ったボノニ、チャニ。

いつだって優しく1歩引いて背中を押してくれるジュニヒョン。

静かに僕達見習いの教育担当として見守ってくれるウォヌヒョン。

いつだって明るい笑顔で皆を元気づけてくれるスニョアヒョン。

日頃から皆の夢と海のことを考え船長の補佐をするジフニヒョン。

冷静に皆のことを見て細かい変化に気付くミョンホヒョン。

海賊にとって命と同じである船を調整してくれる船大工のソクミナヒョン。

皆の胃袋を掴むうちのトラブルメーカーでコックのミンギュヒョン。

優しく、でも面白おかしく皆の1歩後ろにいながら確かな存在感を放つジスヒョン。

マイペースに、多くは語らずとも船員の安全を第一に仕事を全うするハニヒョン。

そして、誰よりもこの船を、海賊団のことを考えドシッと先頭に構えるスンチョリヒョン。

この人達に出逢えたことは僕にとって一生の誇りであり喜びだ。
それぞれ、夢は違えど目指す場所は同じ。
まだまだ走り出した途中のこの旅で、その夢は1つに繋がる。




「早く、ヒョン達の目指す頂点に辿り着けるように、僕達見習いももっともっと力をつけます……!」

大きなヒョン達の背中を見て気付いたらそう口走っていた。
一瞬驚いた顔をしたヒョン達だけど、すぐにいつもの明るい笑顔になった。
そしてスンチョリヒョンが歩き出して僕の頭に手をガシッと乗せた。

SC「なーに言ってんだ。お前達はもう見習いなんかじゃないぞ?」

SG、VN、DN「え……?」

目の前のスンチョリヒョンがすぅっ…と大きく息を吸ったかと思ったら大声を出した。

SC「ブ・スングァン。チェ・ハンソル。イ・チャン。
この3名をそれぞれの部署に配属すると共に、幹部に任命する!」

驚きで3人ともポカーーンと間抜け面で動きが固まってしまった。

DN「ぼ、僕らにポジションですか…?」

VN「幹部?!な、なんで?!え、どこに?!」

SC「まず、チャニ。お前は参謀だ。
お前は冷静に物事を見る能力に長けていて判断力も十分だ。少し熱くなるところはあるがそれも若さ故で新鮮でいい。ウォヌの元で一緒に活躍してくれ。」

WW「よろしく、チャニ。」

DN「うぇ?あ、は、はい!よろしくお願いしますっ!」

SC「次、ボノニ。お前は戦闘員。
お前の何に対しても物応じしない怖いもの知らずなところはウチの団では大きな武器だ。
それに純粋な戦闘力も戦闘員達の中でも群を抜いてる。戦闘員の中でも先陣切っていってくれ。」

VN「はい…!頑張ります!」

SC「そして最後にスングァニ。お前は甲板長。
お前は人の懐に入るのが上手くて喋りも上手だから諜報員と悩んだが、少し目立ちたがり屋だからな。そのコミュニケーション術で船員を束ね、幹部と繋いで欲しい。」

「ヒョン…!はいっ!」




生まれてこなきゃ良かった。なんて生まれたことを恨んだことは山ほどあった。
でもそんな暗ったい沈んだ毎日に光を、温もりをくれたあの日を今でも忘れない。
僕を救ってくれたあの日から皆は僕にとってかけがえのない仲間で、今度は僕が強くなって守っていく番だから。
世界中を敵にしたって構わない。
皆と見たい明日が、夢がある。

見に行こう。
もっともっと、仲間を増やして名前すらも知らない町へ。
逢いに行こう。
今まで出会った人達との久々の宴へ。
そして、地図にもない場所まで逢ったことも無い人へ。




今日もまた、この広い海を進む。
信じた人達が信じる思いが誇りの旗を掲げる。
ヒョン達でさえもまだ知らない世界の先に繋がっている未来を描いて。
近道なんて勿体ない。
これからも僕らの冒険は続く。








«作者より»

とてつもないお久しぶり更新です…!!!
このサイト、少し変更させていただいてSJ&SVT小説サイトに致しました!
以前から読んで頂いてる方には申し訳ないです…m(*_ _)m


今回、SVTの海賊パロということで書かせて頂きました!
これもまたWANIMAさんの「GONG」という曲を元に書いたお話でして、ONE PIECEの曲であることからどうしても拭えないONE PIECE感があるのですがそこは目を瞑ってやってください…m(*_ _)m
この曲自体が曲としてとても素晴らしい物なのでそれを崩してお話にするのが案外難しかったです…。
ずっとサビのような盛り上がりを見せる曲なのでお話もなんだか1話1話の山場をピックアップして書いてるようになってしまって…。
ちょっと急ぎ足感が凄くて難しかったですが温かい目で見てやって下さると光栄です😭😭

こういった曲を元にしたお話のリクエストも全然受けられるので(恋愛モノならカプは要相談な上に夢はなかなか難しい)是非…!!