\#ポプラ文庫 1月刊🎍/
— ポプラ社 文芸編集部 (@poplar_bungei) December 28, 2022
📚本当に必要なものを見つけ出す
感動の「片づけ」小説📚
『片をつける』(越智月子)https://t.co/ol8rLonKLH
1月4日頃 発売です‼️ pic.twitter.com/6xXrUZrEPG
片づけ小説という響きに惹かれて読んでみました。
最後まで読み切れたので読みやすい本でしたが、ファンタジーっぽく感じて私は合いませんでした。
ハートフルストーリーが苦手な時期が続いています。
ハートフルだと知らずに読んでいました。感動って書いてあるのに。
簡単なあらすじとしては、ある日、隣に住む偏屈な老婆がカギをなくして困っているので雨宿りさせてほしいといったことから、老婆の部屋を片付ける日々が始まります。
部屋が片付いていくにつれ、老婆との関係も深まり、大切なものに気づいていく話でしょうか。
主人公に対して感動というより、老婆に対して感動の物語な気がしました。
以降は私が合わないなと思ったところを含めつつの感想になります。ネガティブです。
主人公は愛人の子として生まれ、両親からの愛情を知らず、何か欠けている自覚があった。
親友も恋人も去り、自分はそういう人間なのだと孤独に生きていた。
(この時点ですでに私はツッコミたい。
去ったとは言え、親友も恋人も作れた時点で問題ないのでは?
本当に欠けている人間なのであれば、そもそも作れない気がする)
現在は両親の遺産で衣食住に困ることなく、自宅で子供に絵本を読むボランティアをしている。
(結構とんとんな人生ではと思ってしまった。
衣食住に困らず、ボランティアで暮らせるって恵まれている方では?)
後、一日関わっただけの隣人の部屋を毎日片づけに行くって、相当面倒見のいいひとだと思う。
主人公の恋愛パートが発生するんだけど、全く理解できなかった。
隣人のために収納道具を抱えながら帰っている途中、同じ団地に住むという男性が荷物を持ちますよと声をかけてきます。
どこの部屋かとか名前とか聞かれるんだけど、この時点で私は怖い。
働かないで住んでいる妙齢の女性が、同じ団地に住んでいるってだけでぐいぐい来られたら警戒度上げない?
そんな荷物持ってもらっただけで恋に落ちる気がしないので、怖って思ってしまった。
挙句子連れの女性と歩いているのを見て、裏切られたってなるのも怖いんですけど。
荷物持ってもらっただけだよね?
避けた主人公を追いかけてくる男性も大概なんですけど。
なんでたった数分のやり取りだけでドラマティックな関係性育んでるの……。
小説の肝はそこではないから気にしなくても良いんだけど。
この男性が出てくる必要性まったく感じなかった。
この小説の主役は、主人公ではなく隣人の老婆で、苦労した結婚生活の疲れを、主人公を通して浄化してもらえたのかなと思いました。
メインテーマより、それ以外の内容がインパクトあって、大事な部分が薄れてしまった。
他の方の感想を読んでいると感動している方が多く、私は脳内の片づけをすべきなのではと思った。