行橋での落語の公演が終わって
娘の部活の送迎のため一旦家帰ってから
一路、小倉の「Cafe Causa」へ
北九州を中心に活動しているコンビ「まあいいや」の二人芝居を見てきました。
まずは前座で地元のお笑いコンビ「関節ペンネ」の漫才
ていうかこれ「JUN☆JUN」の黒田君だよね(^^;)
かけもちしてんのかな?(^^)
探偵事務所を題材にした小芝居で進むシチュエーション漫才。
このボケの女の子「かたやまももこ」のキャラと表情が秀逸。
で、調べたら劇団の子なんだね。
分かりやすいボケでネタは悪くない。ただ個人的に思うのは
こういう若干飛んだキャラのボケに対するツッコミは
多少激しい方がウケると思うんだけども、どうかな・・・
ただ、頭や身体をはたいたりするようなツッコミが黒田君のキャラには合わない気もするし・・
どっちを取るかだよなー(^^;)
でも、やっぱり僕的には、あの個性的なボケの才能を活かすには
彼女をどんどん暴走させてといて「いいかげんにしろ」的な強いツッコミとテンポの良さが必要だと思う。
黒田君自体に「人の良さ」みたいなのがにじみ出てるんで、
形だけ少々はたいたりしても顔が笑ってたら「悪さ」は出ないと思うけどな。
アンタッチャブルの柴田が暴走するザキヤマを笑いながらはたいてるのを見ても
仲良し感が出てて安心して見れる空気感みたいな(^^)
あ、前座に文字数使い過ぎた💦(笑)
さて本題の二人芝居「空白」
終始に渡ってシリアスな芝居で、ちと設定が難しいんで
凄く真剣にみさせてもらった(^^)でないとついていけなくなるんで(笑)
狭い劇場を客席まで使って演出したのは面白かったし、少ない照明のバリエーションを
なんとか駆使して雰囲気を作る工夫をしてたのは良かった。
で、脚本なんだけど、人によって色んな解釈が出来る劇ではあると思ったけど
結局のところどうなんだろ?
最初、記憶喪失になっている「ことは」に「あきほ」が話しかけるけど、実はそれが「みずほ」で
本人に合わせてやってるのかな・・と思ったけど、それなら、ことはがつい「みずほ」って口走った時の
反応があんな風になるわけないので辻褄が合わない。
なので、結局のところ、「あきほ」自体が「ことは」が現実から逃げるために作り出した虚構と
捉えるのが自然かと思う。
又、それが統合失調症のように現実の中に作り出した妄想として話が進んでいるのか
最終的に全部夢だったのかのところが、ちと油断して何気に見てた部分もあってよく分からなかった💦
次見る機会あったらもっと真剣に考えながら見よ(^^;)
ただ、思ったのが「ことは」が「あきほ」と話している時の目の虚ろさ加減とか、
ボンヤリした空気感をかもしだしてた感はあるし
「あきほ」にしても台詞の強弱や転調の仕方が現実離れした空気感を何気に表現している気もして・・
やっぱり、これは全てが心の中に、或いは脳の中に作りあげた虚構と捉えるのが自然だと思う。
そして何より、最後に病室で目覚めた「ことは」に「みずほ」が話しかける場面になると
急に現実見を帯びた空気感に一転したように思えた。
そういった空気感まで意識して演じてたんだとすれば、凄いと思う
実際のところどうかは知らんけど(笑)
あーやぁさん演じる「ことは」の
色々な思いがこみ上げて次第に溢れてくる涙・・の演技は圧巻で確かに凄かったし、多分皆そこに集中しがちだけど
一方、まぁやさん演じる「みずほ」の方も
最後に「ことはが自分の事が分かる!」って思った途端、瞬発で目をうるうるまで持って行く演技も
たいしたものだった。ある意味クライマックスで観客から「良かったね」共感の感動を得るための重要な箇所ではある。
落語に対してよく一人芝居って言う人居るけど
実は違ってて
自分らは複数人切り替えないといけないんで
そこまで一人の人物に入り込まないようにしてる。
落語は語りであって、想像するのはお客さん。
「その想像のお手伝いをする」ってスタンスでの
演技なんで、分かればいいくらいの雑な事もあるし
面白くデフォルメする事もある。
大事にしてるのは間とテンポ。
とは言え、集中して演技を入れないといけない
場面もあるんで、こういった演劇人達を
見るのは勉強になっていい。
あー、なんか面白かったなー♬
プロがやってる高額のきちんとした舞台なんかはそれはそれで完成度高くていいんだろうけど
そんなに見たいとは思わんのよね(^^;)
こういった小さな劇場と限られた設備の中で、自身の表現だけでなんとか勝負しようとする
空気感が逆に面白いのかも知れんな(^^)