遊歩の未確認非行落語

遊歩の未確認非行落語

社会人落語家として活動する川崎亭遊歩の
日々つれづれ・・

北九州市小倉北区の男女共同参画センター「ムーブ」で開催されているムーブフェスタ。

その一環として開催された「マラソン落語」に出演してきましたー(^^)

 

総勢14名、公演時間5時間…とにかく長い💦お客さんにとっては辛抱の会(笑)

5時間ぶっ通しってなかなか無いよね~。

番組は

笹之家素敵…平林

三流亭可南太…三年目

艶家古良夜…南京玉すだれ

菊亭山葵…長短

翁喜楽亭遊心…ヘラクレスの心

目留変亭えくぼ…三味線漫談

川崎亭遊歩…粗忽の釘

(仲入り)

満福亭たなぼた…つる

夢追亭みち介…猫の皿

算盤亭暗算…熊の皮

艶家古良夜…三枚起請

顧見亭小客…鰻

西丸亭けんじ…ウクレレ漫談(写真無し)

あまりに人数が多く全てに感想書くと長くなるので総評兼ねて、印象に残った点のみ書きますが(^^;)

 

北九州中心に活動しているアマチュアが集まってワイワイやる

なんか学生時代の文化祭のようなノリで楽しい空気感はあったと思う。

場所が分かりにくく、知っている人しか来ない雰囲気があったんで

案内掲示を工夫した方が良かったのでは?

 

これだけ居るとどうしても尺が気になるところ(^^;)

だけど意外に皆きちっと守ってて驚いた。

可南太さんの1分オーバーは許容範囲で、その後中入り休憩までに

何気に消化出来てた。

みち介さんが4分オーバー、古良夜さんが2分オーバーの6分を

小客さんが2分縮めて、膝替わりのけんじさんが4分縮めて

予定通り文太さんに繋いだのがとにかくアッパレ。

けんじさんは見事に膝替わりの役目を果たしたと思う(写真無くてごめんね)。

 

大人組はもう見慣れてるんで(笑)感想省いて次世代担う若手のみ感想を書くと

 

 開口一番の素敵ちゃんは以前、八幡で見させてもらった事あるけども

変わらず元気な声と明るい雰囲気で印象良く、開口一番にピッタリだと思った。

 前回の海峡寄席で台詞が飛んだ、たなぼた君は今日はリベンジ(^^)

佇まいが良く見た目良いけど、名人のようなおさまった感じがして・・・

個人的には若いんだからまだはっちゃけた感じがあってもいいかなーとは思う。

 久々に会って随分と大きくなってた暗算君の独特のフラが面白かった♬

目線が定まらないのが気にはなったけど表情も良く、高校一年であれだけ出来たら凄いと思う。

 

さて、そして今回の目玉、大トリの文太さん

出番ギリギリに到着して、予定通りに高座にあがる。

2年ぶりくらいに聞いたけど、やっぱりプロの2年って大きいんだなー💦

別人のように凄くなってて驚いた。

テンポよく軽いマクラでほどよく笑いを取ってから入ったネタは・・・

まさかの「死神」

こんなアマチュアの会でのゲストにも関わらず

こんな大ネタを本気モードでやってくれるなんて・・・

 

相変わらず様子が良く声の調子と喋りも粋。

緩急の加減も凄くてもう鳥肌もんでした。

噺との相性もいいのかなー、もう圧巻の高座でしたねー☆

いや、いいもん見させてもらったー・・と隣で一緒に見てた落語通の友達と感想言いあった(^^)

 

 

 

今日は門司港~(^^)

門下生と待ち合わせて一緒に海峡ドラマシップへ

目的は「海峡寄席」

今回は裏方という小客さんが開演前に前説

ギターの弾き語りなんかするだけあって歌上手いんだね👍

で、今回の番組は

 

翁喜楽亭遊心・・・親不孝

前回に続き、自身の創作落語

新作を作ろうという心意気は凄く良い事だと思うけど

正直、全体的な噺の空気感が暗い気がする(^^;)

せっかくならもっと明るい噺を作ればいいのに、とは思う

 

夢追亭みち介・・・夕立屋

以前、三味線の小きぬ師匠も言ってたけど

身体にハンデを抱えていながら、

上下(かみしも)だけでなく、声のイントネーションや表情を駆使して

これだけの表現をするのはアッパレ。人分け(にんわけ)もそれなりにきちんと出来てるし

よほど稽古したんだと思う。

 

昼家ねるぞう・・・権助魚

どうも新人らしく今日が初高座だと💦

オイオイ・・マジか(ーー;)えらい堂々としてるなー。

高座慣れしてないようで、確かにマクラの喋りはたどたどしかったけど

噺に入った途端、声の調子と空気感が変わった。

権助が少し若すぎる気もしたけど人分けも出来てるしテンポは凄く良かった。

上下の切り方が逆になったりと曖昧な部分もあったけど、初めてでこれなら上出来すぎる。

 

見益亭じゃが愛(ラブ)・・・シン北九州名物

ミルマスカラスのファンでマスク姿で高座にあがるという異色のキャラ

マスクを外すと・・・

さらにマスクつけてて、このまま話すという色物ぶり(笑)

声の調子といい喋り方といい独特のフラがあって最初から既に面白い(^^)

妙にツボってしまったけど、肝心の落語はかなり粗削りな雰囲気でした。

発想もいいし、最初の方は笑ってしまったけど、ちょいと一本調子というか

無駄な台詞も多くて途中だれてしまった感はありますねー。

うまいことはまれば、面白くなるとは思うけど・・今後に期待。

 

満福亭たなぼた・・・つる

まず最初に言いたいのは、姿勢が良い。所謂、「たたずまいが良い」ってやつ。

落語家らしい雰囲気というのは充分持ってると思う。

御隠居が少し若い気もするけど、人分けも出来てるしテンポも悪くない。

途中、台詞が飛んじゃったのが残念なんで、改めてもう一回聞きたいな。

 

ひびき家歓蔵・・・転失気

これはビックリした💦

喋り始めからもう、滑舌の良さ、心地よいテンポ、声の強弱、表情

緩急の付け方など、もう「これ、やってんな」と思ったら・・

後で聞いたらやっぱり落研出身とのこと(^^)

だろうね。高座の空気感が違うもん。

歳が若いこともあって、和尚が若いけども、それでもしっかり分かるように人分けしてて

なにより小気味よいテンポで聞きやすかった。

ただ転失気にしてはサゲ前で少し失速した感があったんで、もっとバコーン!とウケて欲しかったなぁ。

ああいった立ち寄り客も居る無差別観客相手の高座って難しいのよね(ーー;)
「落語を聞きに来ました」って観客相手のきちんとした会だったらまだウケると思う。

多分俺なんかよりよっぽど上手い💦

まあ、俺は上手さで勝負してないから(じゃあ、どこやねん!笑)

と自分で自分にツッこんだところで、本日の感想はおしまい。

 

より一層稽古しないと、こりゃうかうかしてられんぞ💦

と思ったとさ。

 


 

 

さて十回目を迎えたミクスタでの「ゆうゆう落語会」

毎回お客さんが10人超えるかどうかを心配している状況(笑)

ですが!今回は北九州の市政だよりに掲載されたこともあってか

予約で既に26名♬

当日客も居る事を考えて設営では一応40席程度準備しときました(^^)

そもそも会場が分かりにくいという問題もあり

掲示板は表通りと場内に二か所作ってました

予想通り当日客が5名追加♬

しかし結局予約のうち5名がいらっしゃらず💦

数変わらず観客は26名でした。

目指す30名には届きませんでしたが、皆さん前のめりで聞いて頂き

賑々しく終える事が出来ました(^^)

 

さて番組の方ですが

今回は「女だらけの」と銘打って、登場人物が女性の噺をチョイス

 

「熊の皮」

ここはまあ、持ちネタなんで少しは余裕持ってやれた感はあります

 

「紙入れ」

元々の演出が江戸落語の方ではなくて露の新治師匠から少しだけアドバイス頂いて

作った演出で、ちゃんとウケはしたんですが

なにしろ十数年ぶりにやったんで、ちとぎこちなかったですかね(ーー;)

もっと余裕持って出来ればまだ良かったなー・・・どっかで又やりたいな(^^)

 

「宮戸川」

稽古不足のせいか思ったような反応ではなかったんで

あやうく走りそうなのを耐えて(笑)なんとかやり切りましたが

反省点の多い高座ではありました。

お花の演じ方にまだまだ工夫が必要だし、各人物に入り込めてない感じも・・

そして肝心のサゲにかかる最後の地口の喋りの部分がちとグダグダしてしまった感はありますねー💦

ていうか、

そもそもトリネタにネタおろしを持ってくるというのも無謀過ぎるかも(笑)

 

この「ゆうゆう落語会」自体が

自分自身の勉強会のスタンスでやらせて貰ってる面もあるんで

まあ、そこは温かいお客様に甘えて、

今後も無謀な挑戦はやらせて頂こうと思ってます(^^;)

 

毎回、受付その他裏方を一手に引き受けてくれてる

うちのカミさん

正直なところ、たとえ僕が落語を出来たところで

1人でこういった会自体を開催するのは無理・・・

有難い事です♪

てなわけで、カミさんには感謝を込めて会の後は

晩御飯を奢るんですが、今日は小倉魚町商店街の

「京寿司」

いつもはカミさんに飲ませるけども

カミさんが「今日はアンタが飲みぃ」って言ってくれたんで

お言葉に甘えて(^^)

で!その後、落語に対する厳しい駄目出しが始まる(笑)

 

まあ、なんやかんやで、反省点はあるものの

楽しいうえに、遣り甲斐のある会でした(^^)

さて、9月に向けて稽古や!