子どもの時わからなかったことが 大人になって解かることがある。 

大人になっても解からなかったことが ある程度の年齢になって解

かることもある。

その一方で 年をとっても解からないこともたくさんある。

 

自分は一体どこから来たのか、そしてどこへ行くのだろうかとか。

長い人生の中で一度や二度は誰しも考えることだろう。

 

 池田晶子さんが書いた数々の哲学書の中に"14歳からの哲学”とい

う本がある。また”41歳からの哲学”というのもある。

 

 長年私は 哲学というとプラトンやアリストテレスなどを思い浮

かべ、難しくて理解できないもの という風にとらえていた。

 

今回あるきっかけで池田晶子さんの本に出合った。そして、読んだ

後には そもそも哲学とは何なのか 哲学するとはどういうことな

のかが ほんの少し理解できた気がする。

 

読み進めていく中で気がついたのだが、私が子どものころから思っ

ていた素朴な疑問がたくさん書かれていて、著者はそれらの疑問の

一つ一つをとりあげ、どのように考えればいいかを一緒に考えると

いう書き方をしている。

 

私が読んだのは〝14歳からの哲学”の方。14歳の少年や少女に向け

て書いていることもあり とてもわかりやすい。それに、語りかけ

るような文体が 読み手の心を引きつける。なので本に集中してい

ると、それが”哲学”について書かれた本だということさえ忘れてし

まいそうになる。

 

 

哲学というと敷居が高くて読まなかったという人にも、この本な

ら無理なく入れると思う。そこまでわかりやすくなくてもという

人には”41からの哲学”というのもある。