20121110
【心ゆくまでドクロ萌え編】
「YOU☆ちゃん……それでいくの?」
「良いでないですか」
「……苦しくない?」
「顔のところがメッシュ素材なので、結構快適です」
「今日はお初の人ばかりなのだぞ。思いっきり警戒されるぞ」
「顔が見えない分、リラックスして話せる効果が」
「ないわ~」
前回の日本酒会で頂戴しましたドクロマスク。
今回も重宝させて頂きます。
☆ ☆ ☆
【18:20】
「えー、すでにグラスに『一刻者』入ってますし腰を失礼しております。本当はちゃんと立ってやるんですけどね、このままで失礼。本日は持ち寄り焼酎会ということで、皆さまが持ってきてくださった焼酎と、板長の作った料理を楽しもうという会です。勉強会でも品評会でもない呑んだくれの会ですので、どうぞくつろいでください」
「……回を重ねるごとに挨拶が酷くなっていく」
「……というわけで、今日も楽しみましょう。カンパーイ!!」
「「「カンパーイ」」」
参加者さま方のジャンケンによって決定した、本日の口開け一本。
全量芋焼酎の『一刻者』です。
◎一刻者(全量芋焼酎/鹿児島県)
通常の芋焼酎は米麹を使用するところ、こちらは独自製法で仕上げた芋麹を使用した、100%芋焼酎。
グラスから香り立つ芋の濃厚な甘い香り。呑み口は舌に吸いつきながらさらりとしたもの。味わいも口の中でふわりと漂うほどの、柔らかい芋の風味。
余韻に残る、ふかしいもを頬張ったような甘さに、つい飲み過ぎてしまいそうです。
「美味しいわ~。『一刻者』って神楽坂で呑んだことあるんだけど、芋焼酎の苦手意識なくなるわ~」
感嘆の声を上げるのは、当スペースのオーナーのアデージョ姉さま。
その通りに一刻者は、芋焼酎苦手という方や、初心者の方にもおススメしたい一本です。
「九州に行くと、もっと芋臭いですよ」
と言ったのは、本日参加者のTMさま。
「そなの?」
「仕事上、よく出張で行くんですよ。それに地域によりますが、作る段階で他県に出す酒・地元でしか出さない酒と分けているんですよ」
「ほほっ、それは初耳です」
「やっぱり地元行かなくちゃ美味しいの手に入らないのね~」
地方の地酒も気になりますが、芋臭い『一刻者』も少々気になります。
そこは機会があれば味わってみたいものです。
最初からペースを速めてはいけませんので、ここで料理を頂きます。
本日のキッチン担当は、甚平が似合いすぎる板長(本当のHNはOさま)。
回を重ねるごとに、『板長』という言葉が似合ってきている現状です。
最初にテーブルに並んだものは、3品。
『紅麹味噌使用の自家製チャーシュー・備長まぐろの炙り・くらげ・きゅうりの盛り合わせ』。
『魚の内臓の中華煮』。
すでにメイン料理と言いたくなるものも並んでいます。
チャーシューで使用した紅麹味噌は、板長が台湾旅行で仕入れてきた食材の一つです。
原材料は、台湾製の米と紅麹の2つで、色合いは豆板醤そのものです。
実際に食べてみると、こってり甘口のお味噌。色の個性を生かせれば、料理の幅が広がりそうです。
皆さまに失礼して、チャーシューを一枚頂きました。
しゃきしゃきとした歯ごたえのある肉の蒸し具合が最高。縁に彩られた紅麹味噌の味が、ほんのり甘味を加えてにんまり。
これには旨いの一言に限ります。
「ピータン豆腐です」
「ありがとうございまーす」
料理を持ってきてくれた板長にお礼を言って、ピータン豆腐の小鉢を奥へ。
こちらも、同じく台湾旅行土産の品です。
「ピータンなんて久しぶり―」
「もしかしたら、初めて食べるかもしれません」
「え?」
そう言ったのは、同じく参加者さまのKHさま。
まさかここで初体験、ということでしょうか。
「ピータンって機会がないと食べませんよね」
「そうねぇ―。……ああ、私昔ね、ピータン怖かったんですよ」
「怖かった?」
「ほら、黒いタマゴで」
「ああ―」
「それなのに、祖父がそういうの大好きな人で、よく食卓に並んでいたんです」
悲観そうにピータンとの思い出を語るアデージョ姉さま。
それはともかくとして、ピータンてそんなに手に入りやすいものなのでしょうか。
「あ、昔はすごく好き嫌い多かったです。今は、大人になってから全く無くなりましたけど」
次に口を開いたのは、TMさま。
「へぇ―。どんなものが?」
「今思えば、『酒の肴全般』ですね。ブロッコリーやアスパラとか、アクの強いものは全く。それが大人になってから食べると、美味しく感じたんですよね」
「そういうのありますね。大人になってから好き嫌いがなくなったって」
「酒を飲むようになったから、でしょうね」
酒が好き嫌い減少の手助けになるとは、呑んだくれとしてはこれ幸いなことです。
確かに最初は苦手だったものが、いつの間にか好物になっているケースもあります。
これに引き続き、苦手なものトークとなりました。
それで意外だったのが、この苦手なもの。
「私ね、プリンが苦手だったんです」
プリン――。
学校給食では、あげぱんやゼリー、牛乳と同じくらいに大人気のプリン。
それが当時、すごく苦手だったとのこと。
だから給食でそれが出た時は、すぐに他の子にあげていたとか。
「もったいない!!」
「へええ―っ」
「うん、ダメだった。あのね、カラメルソースがダメだったの」
「カラメルソース」
「そう。タマゴのところは好きだったんだけど、カラメルソースの付いているところは、いつも避けていたの」
あ、それなら分かります。
私も幼稚園の頃、カラメルソースの焦げた苦みが苦手でした。
当時、我が母がおやつに蒸しプリンを作ってくれましたが、決まってカラメルソースなしで食べていました。
同じく苦手だったものは、ティラミスの底。スポンジに染み込んだほろ苦いソースが大の苦手で、底だけをよく親に食べてもらっていました。
今はその苦みを美味しく感じられますから、きっと舌も大人になったということなんでしょう。
苦いと思って呑めなかったコーヒーやビールが、今や美味しく飲めるのですから。それと同じでしょう。
「KHさまは、苦手なものとかありますか?」
「栗が苦手です」
栗とな。
「栗ごはんは食べられるんですけど、甘い栗がダメなんです」
「じゃあ、栗のモンブランは食べられないんですか」
「はい」
逆のパターンというのも、あるのですね。
次回→男はつらいよ☆持ち寄り焼酎会(恐るべし人脈編)20121110
前回→男はつらいよ☆持ち寄り焼酎会(あっさり報告編)20121110
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