希 釈 poem右の目じりの泣きぼくろ でも 君はいつも笑っていたね 年月を重ねた今も あの街できっと笑っているのだろうね 僕の年月は 君への想いを希釈することはなかった いまもなお 右の目じりの泣きぼくろは鮮明のままだ あの頃のように いつも元気で笑っていてほしい 僕が住む町は 冷たい霧雨の一日が暮れてゆく 紫敷布