わたしの秋は…

昔々のこと30年も昔の秋

こんな秋もありました

 

湖畔の宿

 

窓の向こうは湖面に映える月美しくキラキラと輝く岸辺の細波

遥かな星空にそびえ立つ雌阿寒岳 雄阿寒岳

月影に浮かび上がる白樺の林

静するものも動あるものもみな静かに休息する時

心に染み入るのどかな調べ静かに流れるムックリの音色

 

独りかたむける琥珀色のグラス

大自然に喝采を贈り乾杯しよう

明日もまた素晴らしい出会いへの出発点であるように

仕事の疲れを癒し明日への鋭気を養えるに十分な湖畔の宿の一時

 

過って啄木が

神のごと遠く姿をあらわせる阿寒の山の雪のあけぼの

と詠み

昭和天皇が道東の旅の途中の宿となされた

古き由緒あるレイク サイドホテル阿寒湖壮のただ今は紅葉の季節

湖面に姿を映す銀の月 歌うように小枝を揺する初秋の風

 

やがて白銀の世界へと装いを変え一層ロマンに満ち佇まいへと季を移す

再び訪れる時には凍ってリンク状になった湖面を歩いてみよう

季の巡りに姿を移す湖畔の宿への想いは次々と辿る

ホテル阿寒湖壮のロマンに満ちた夜は更ける

 

車窓に小さく小さく霞んでゆく湯の町阿寒湖畔の一時に

想いを馳せ目を閉じ車の揺れに身をまかせ回想を胸に

阿寒湖畔での休息の旅は終りを告げる

 

終活ではないけれど古物整理の途中目に止まった日記の一ページ

整理しているのか散らかしているのか!?

果していつになったらかたづくのやら…

 

(琥珀色のグラスの中味は販売機のジュース😜アルコールはダメなの)