しんしんと雪が降る

細雪が肩に舞い散る

白い花弁を巻くように風が吹く

赤い提灯が揺れながら白く染まる

 

街外れの片隅で誰が歌うか別れ歌

 

この場には

およそ似つかわしくない歌を

ろくでなしブルースを

女が儚げに歌う

 

今夜は客足が遠いようだ

寒々とした夜更けだ

 

紫敷布