黄色い花と白い花 | ゆうあい養蜂場から

ゆうあい養蜂場から

ゆうあいのローヤルゼリーは、
自然環境に恵まれたタイ北部にある自社養蜂場で採乳しています。

今月13日で、タイ前国王のラマ9世が亡くなられてから1年が経ちました。そして26日にはバンコクの王宮前広場に新たに建設された火葬場で、前国王の火葬の儀式が執り行われます。

 

 

この時期、道路沿いや家の前に黄色いマリーゴールドを目にします。これは亡くなられたラーマ9世の誕生日が月曜日で、その曜日の色が黄色なので、火葬の儀に向けて追悼の意を表しています。

 

 

一方、これらは「ドークマイ・ジャン」と呼ばれる白や黄色の紙で作られた造花で、一般タイ人の火葬の際にも、最後のお別れに棺に供えられます。タイでは昔から王族や貴族の火葬には、「ドークマイ・ジャン」、日本語で「白檀(びゃくだん)」の白い花と一緒に荼毘に付していました。これは天上の神様に、香気をお供えるすることによって死者が天国へ導かれると信じられていたからです。ただ、現在では、白檀の木が少なくなり、高価なので手に入れるのが難しくなりました。ラマ5世の時代頃から白檀の薄い樹皮で造花を作り始め、その後、紙などを使っていろいろな花が作られるようになりました。いつからか一般人の火葬でも用いられるようになり、タイの風習として広まってきました。

 


火葬の儀に合わせて、前国王のためにこの造花を作ろうという運動が、タイ全土で広がりました。デパートや大型スーパーの一画にテーブルを置き、材料を用意して誰でもが自由に作れるコーナーが設けられました。



10月26日の火葬儀式の当日には、多くの企業、年中無休のコンビニも含め、従業員が参加、またはテレビで生中継を見られるようにと休業するところが増えてきました。これも、前国王の功績と人徳によるものでしょう。

タイ国民に慕われ、尊敬されていた前国王ですが、この火葬の儀を一つの区切りとなるでしょう。タイ国民の中には、前国王が国民のために働かれたように、亡き国王の意思を受け継ぎ、社会の為に活動しようという流れが生まれています。