投資を取り巻く環境はここ数年随分と素人にも優しくなってきています。

 

2023年、2024年と好調な証券相場を続けてきています。

S&P500についていえば、年率20%を超える上昇となっています。

 

恐らく、2024年から新NISAで投資の世界に飛び込み、インデックス投資信託の積立というオーソドックスな投資を続けてこられた方は順調に利益(含み益を含む)が増えてきたことと思います。

 

リーマンショック(2008年)頃までの投資環境と私の失敗を少し語りたいと思います。

 

その頃までは海外の株式に投資をすることは一般的ではなく、証券投資といえば国内の株式に投資をすることを指していました。

 

投資信託はありましたが、インデックス投資信託は一部で、大半はアクティブ投資信託で、手数料も高く、証券マンの言う通りに乗り換え運用をすると利益が出るどころか損失を被ることが多かったので、必然的には個別の日本株投資ということになります。

 

三光汽船、ダイエー、日本航空、ライブドア、これらはどのような銘柄でしょう?

投資の経験が長い方はわかると思いますが、過去に経営破綻した銘柄です。

日本航空は現在も存在しますが、過去に経営破綻し、株券は紙屑になりました。

現在は電子化されていますので紙の株券は発行されていませんが、株を持っていた方は0円の価値になってしまったということです。

 

教訓は決算書を読めということです。決算書を読めば業績の変化から、この会社は資金繰りがうまくいっていないなどのことがわかります。

なんとなく企業イメージで投資をすることはギャンブルと大差ありません。

 

次にFXです。為替取引のことです。日本円で海外の通貨を売買して差益を売る方法です。簡単に説明すると米ドル円が140円の時、1万ドル購入して、160円になった時に売却して日本円に戻すと差額の20円✖︎1万=20万円の利益となります。(手数料は省略)

さらにこの間金利の差額が発生しています。米国の金利は日本の金利より高いことが多いので、その差額が日歩計算で毎日発生します。つまり、日本円を米ドルに変えて保有すると円安方向に進んだ場合は差額と金利差の両方の利益を得られるということです。

もし、円高方向に進んだ場合には保有を続けて元の金額に戻った時に売却すれば金利差の部分だけ利益を得られるということです。これを一般的にキャリートレードなどと言います。

FXを自己資金だけで運用する場合にはそれほど大きな失敗はないと思いますが、通常は自己資金、これを証拠金といいます。この2〜20倍の運用をすることが一般的です。

例えば、1ドルが140円の時に1万ドル買おうとすると140万円必要です。10倍で運用すると14万円あれば取引できます。つまり自己資金の10倍で取引をするということです。この時1ドルが130円に下落した場合は1万ドルは130万円になりますので、差額の10万円が証拠金から差し引かれます。そうすると最初に14万円の証拠金を入れていたものが10万円減って4万円になります。保有している1万ドルは130万円になっていますから、その10分の1を証拠金として差し入れておく必要があります。つまり13万円を入れておかなければならないということです。現在の証拠金が4万円しかありませんので、不足分9万円を入金しなければならないということです。

 

通常は余分に証拠金を入れておいて、証拠金が足りなくなった時には強制終了するようになっています。そうしないと資金が0になっても借金がどんどん膨れ上がるという状況になるので、安全弁が働くわけです。

 

実はリーマンショック時に日本と金利差が大きいトルコか南アフリカの通貨をキャリートレードしていて当初30万円の証拠金で初めて追加して200万ほど投入した時点で強制決済されてしまったことがあります。

FXは少額から始めることができますが、不安定な国家の通貨でやると恐ろしいことになります。

以来、FXには極力手を出さないことにしています。

 

米国株をはじめとするインデックス投資信託が国内で簡単に購入できるようになったのはここ数年のことです。外国株を簡単に購入できるようになったのも同様です。

米国と日本の経済成長あるいは株価の伸びを見ればどちらの国に投資をしたら良いかは一目瞭然です。

 

株式投資(含む投資信託)が順調に利益が出るようになったのは米国を中心とする株式(インデックス投資信託)の運用に切り替えてからです。

日本株はとても難しいです。業績と株価が比例しないこともあります。

米国株は比較的容易に業績と株価が比例して伸びてくれます。