新NISAが始まって、投資についてお話ができることをとても嬉しく思っています。

 

リブログしていただき、投資の裾野が広がっていくのは日本全体が豊かな生活、とりわけ老後を安心して送ることができるようになるのでは、との思いです。

とても感謝しております。

 

投資初心者で、つまづいたり、これはどうしてということが明らかになってきました。

 

投資を40年以上やっていますので、当たり前だと思っていたことが、初心者には理解されていないことに多々気付かされます。

そのたびに、少しずつ解説していきたいと思います。

 

 

(問)株式や投資信託の売買が成立しても、すぐに口座の残高に反映されないのはな

   ぜ?

 

(答)現在の株券はデジタル化されていますが、20数年ほど昔までは紙の株券があり

   ました。現物を見たことはありませんが、千株券や一万株券などがあったよう

   です。

   約定(やくじょう)すると売り手は株券を証券会社に届けます。買い手は

   代金を証券会社に届けます。約定とは売買が成立することです。

 

   この間、数日を要するので、約定から受け渡しまで一定期間必要となっていま

   す。約定と同時ではありませんが、買い手が所有権を有するためには奥書と言

   って株券の裏側に所有者の名前を記入することになります。これは証券会社が

   やってくれます。書き換えに何日か要しますが、その間は売却できません。

   短期で売買する人は書換しないままで保有する人もいます。

   書換しないまま配当日を迎えた場合は、売却した元株主に配当が行くこともあ

   ります。書換に料金が必要だったかは、記憶が定かではありません。

 

   その後、株券を直接やりとりすることが煩雑なため、株券は証券会社に預け

   て、預かり証を証券会社が発行する保護預かり制度が一般的になりました。

   これだと、売り手は約定したあと、預かり証を証券会社に郵送すれば良いの

   で、安全性が保てます。わたしが証券投資を始めた頃はすでにこの制度でし

   た。どうしても株券を手元に置きたいという株主には株券が届けられたようで

   す。以上のような手間がかかるので、口座管理料が必要でした。

   野村證券で取引していた頃は年間で3000円でした。

 

   以上のようなことで、約定と受け渡しまで日数を要します。

   日本株の場合は約定と受け渡しまでは、なか1日要して3営業日となっていま

   す。(約定日+1日+受け渡し日=3営業日)米国株の場合は時差の関係があっ

   て4営業日かかっていたような気がします。

   投資信託の場合は注文日の翌日が約定日なので、株式に比べて1〜2日長くかか

   ると思います。

 

   銀行預金の場合は、売り手と買い手のように相手がありませんので、入金、出

   金が即座に口座残高に反映されます。振込の場合は少し時間が必要です。