証券投資、とりわけ企業の株式を保有するとは、資本主義社会に参加するということです。

 

証券投資の起源をご存知ですか?世界史の教科書に載っていたと思いますが、中世ヨーロッパ、オランダのチューリップの球根の取引から始まりました。

美しい花を咲かせるチューリップの球根を求めて、投資家は花農家と取引しようとします。その仲立ちをしたのが、現在の証券会社になります。

 

そのころは、起業できるのは貴族や財閥など、資産を持つものにしかできませんでした。そこへ証券会社が現れ、起業したい人と投資家を集めて、今でいうセミナーを開き起業家の夢を語ってもらい、資金を提供してくれる投資家と結び付けたわけです。

 

これが資本主義社会の誕生です。

 

起業家は株券を発行し、投資家は株数に応じて投資を行います。

 

株式を保有した人を株主と呼びます。株主には、どのような権利が生じるのでしょう。

まず、議決権という形で経営に参加する権利が生じます。

(わたしも議決権を行使しています)

本決算(四半期決算ではない1年間の決算)になると株主総会の案内が届きます。

株主総会に参加できない場合は、郵送やネットで議案に対して賛否を投じることができます。

大株主になれば、役員を送り込むことも可能になってきます。

議決権だけでなく、経営に口を出すことができるわけです。

 

投資している企業の業績が順調に伸びてくれば、配当や株主優待を受ける権利も、持つ事になります。

 

ですので、わたしは個別株を保有することは、その企業に融資をすることと同等だと考えます。ですので、決算書や経営者の理念を読み、賛同できなければ資金を引き上げます。

 

上記の権利を行使するためには単位株を保有する必要があります。日本株の場合は100株が単位となっています。バブルの頃は1000株単位だった記憶があります。

人気のある企業の場合は100万円単位の投資になるので、手が出ませんでした。

 

端株での投資となると、株主総会への参加もできないし、議決権の行使もできません。株主優待の権利もないし、配当については証券会社が比例配分するのかもしれませんが、資本主義への積極的な参加ができません。

 

単なる金儲けのための投資でしょうか?(それを否定はしません)

なんだか寂しい気がします。

 

米国の場合は単位株は1株になります。そういえば、株主総会の案内は来たことがありませんね?総会への参加は米国内の投資家だけなのか、一定の株数が必要なのか条件があるのでしょうね。

 

AppleやMicrosoftの株を保有していますが、MacやiPhoneが使いやすいことや、 MicrosoftのAI戦略を応援しているためで、NISA口座で購入した分は売却の予定はありません。特定口座分は順次NISA口座へ移していきます。

(Androidのスマホを使ったこともあるのですが、処理が遅かったり、使いにくかったです、私にとっては)

 

40年以上の投資歴や資本主義、民主主義を守るためという理念に照らしても、投資初心者の行動はイレギュラーに見えてしまいます。

もっと柔軟な発想に転換しなければならない時期にきているのかもしれませんね!