娘を殺された母が出した三枚の広告
その広告が小さな街で大きな波紋を生み出していく。

予告の段階でやり過ぎなほど警察を挑発するフランシス・マクドーマンド演じるミルドレッドの痛快さと、攻撃的であり人間の衝突が勃発しながらもどこか温かみのある音楽とのギャップとで楽しみにしていた作品。

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とても良かった。
登場する人物それぞれが抱える本音と建前、善意と悪意が両立し、それが絶妙なタイミングで作用し合う。
完全な悪も完全な善もない、
圧倒的に正しいこともあれば絶望的に誤ることもある
そういう人間の弱さと強さが見えて、この物語を動かす人間を本気で好きになる

ウディ・ハレルソン演じる警察署長
サム・ロックウェル演じる新米警官


時にミルドレッドを怒りに突き動かし、時に激しい同様で揺さぶる、この2人がいるからこそただの対立では終わらせない、作品に深みを与える


アメリカ人でなくとも耳にするアメリカ社会が抱える人種差別や戦争犯罪といった問題もこの作品の背景にチラチラと見え隠れする
小さな街の小さな社会もまた、この巨大な国に起こる荒波に飲まれているのだと

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はなしだしたらきりがないけれど是非映画館で見てほしい作品でした
物語の意外な結末も爽やかな終わり方も実にこの映画らしいと思った