第15話 姪のために始めたはずなのに、姪がいなくても作っていた
大人がプラレールにハマる瞬間とは、いつなのだろう。
大量に買ったとき?
専用ファイルを作ったとき?
タカラトミーに電話したとき?
僕の場合、一つの決定的な瞬間があった。
姪がいないのに、プラレールを作った日である。
これはもう言い逃れができない。
それまでは一応、
「まきちゃんと遊ぶため」
という大義名分があった。
2万円分買っても、
「姪のため」
レイアウトを研究しても、
「姪のため」
付箋まで貼って資料を整理しても、
「姪のため」
便利な言葉である。
「姪のため」万能説。
しかし、ある日。
まきちゃんはいない。
僕はプラレールを見る。
ちょっと作りたい。
いや、かなり作りたい。
そして気づけば、
レールを床に並べていた。
カチッ。
カチッ。
カチッ。
この接続音が妙に気持ちいい。
気づけばレイアウトができている。
列車を置く。
スイッチを入れる。
走る。
僕は眺める。
……
楽しい。
終了である。
何が終了したのか。
「姪のため」という設定が終了した。
【ニュース速報】
【速報】
32歳男性、姪不在にもかかわらずプラレールを建設。
これまで男性は一貫して、
「姪と遊ぶため」
と説明していました。
しかし今回、姪が現場にいなかったことが確認され、
脳内第三者委員会は重大な関心を持って調査を開始しました。
そして数時間後。
【第三者委員会・最終報告】
Q. 今日、まきちゃんはいましたか?
「いません」
Q. 誰のために作ったのですか?
「……」
Q. もう一度聞きます。誰のためですか?
「…………僕です」
調査報告書:完全に本人の趣味。
長かった。
ついに認めた🤣
でも今振り返ると、大人がプラレールにハマる理由も分かる気がする。
プラレールは、ただ電車を走らせるおもちゃではない。
限られたレールで、
「どうつなげるか」
「どう立体交差させるか」
「どうすれば面白い動きになるか」
を考える。
ちょっとしたパズルであり、設計であり、創作でもある。
しかも完成したら、自分の考えたコースを列車が実際に走る。
これが楽しい。
だから子どものおもちゃのはずなのに、大人でも本気になる。
少なくとも僕は、
かなり本気になった。
検索で「大人 プラレール」などと調べてこの記事にたどり着いた方。
安心してください。
仲間はここにいます。
ただし僕の場合、このあと規模がおかしくなっていくので、
どこまで参考にしていいかは保証できません🤣
そして、この経験は今の仕事にも少しつながっている。
人は、
「もっと知りたい」「もう一回やりたい」
と思ったものには、言われなくても勝手に取り組む。
僕はそれをプラレールで実証してしまった。
しかも32歳で。
だから練馬そろばん教室でも、
ただ問題をたくさん解かせるだけではなく、
子ども自身が、
「できた!」
「次もやってみたい!」
と思える教室にしたい。
夢中は、命令できない。
でも、夢中になるきっかけは作れる。
これはプラレールから教わったことの一つかもしれない。
そんな教室を本気で作っています。
👉【練馬そろばん教室公式】
https://nerima-soroban.com/
【ゲームの実績解除】
🏆 実績解除
「大義名分、消滅」
解除条件:
姪がいない日に、一人でプラレールを作る。
称号:
「正式なプラレール好き」
そしてこの先、僕のプラレール人生はさらにおかしな方向へ進んでいく。
この時点ではまだ、
「一人でも楽しい趣味」
くらいだった。
かわいいものである。
後に、
部屋そのものがプラレールに占領される。
次回予告
第16話 まきちゃんとのプラレールは、だんだん巨大になっていった
最初は床の一角だった。
その領土は少しずつ拡大する。
後世の歴史家は、この時代をこう呼ぶ。
「第二次プラレール拡張期」
青山家・会計検査院はまだ知らない。
これから本当に監査すべき事態が始まることを――🤣