2021 夏 京都の旅27 鷹峯4 | 楢丁(YOUTEI) 旅の話

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趣味で書きためた旅日記が、膨大な量になりました。2020秋に脳出血、2023には食道癌を発症と、様々なことが起こりますが、克服してまた旅に出たいという気持ちは変わりません。
お付き合い頂けたらありがたいです。どうぞよろしく。

2021 夏 京都の旅27
鷹峯4

8/20(金)④
 圓成寺を最後に鷹峯の寺院巡りを終え、振り出しの「しょうざんリゾート」へ戻った。敷地に入ってすぐが庭園裏にある園芸のお店「茶花園」だが、ここに再び寄り、外に沢山並べられた盆栽を見て回る。

 

 店のおじさんが手入れしているのだろうか、なかなかに素晴らしいものがいくつもある。章湖がもっとも気に入った大きな盆栽が、値札を見ると11万円と案外に手頃!これが大宮の盆栽美術館にあれば、50万といわれても、そのくらいするだろう、と納得するような品物だ。もちろん、その道の識者が見れば、また見解は違うだろうが。


「茶花園」の様子(しょうざんリゾートHPより転載)

 さて、そろそろ昼食の時刻だ。予約をしてある「わかどり」へは、渓谷沿いにつけられた遊歩道を歩いて向かうことにした。道中に展開する景観もさながら丘陵地に展開する庭園、といった趣、4~5分で着くところだから、ホテルに宿泊している客もここで食事、ということもあると想像されるが、実に心憎い演出である。ところが折悪しく、ポツポツと雨が落ちてきた。まださほどの降りでもないが、これは予報の通りだから、次第に雨脚は強くなってくるだろう。


「わかどり」への小径。途中から雨になった。これは帰り道の図、行きには傘を差すほどのことはなかった

 店に着いてみると、予約が必要なほど客は入っていなかった。もちろん、コロナ禍の影響はあるだろう。

 

 古民家風の建物だが、軒下に増設したらしい、遊歩道側に面した、ガラス張りの席を選んだ。景観を楽しみながら食事をするにはここがいい。

 

 お昼のセット¥2200を頼んだが、はじめに出された刺身が美味い。それに小鉢もついて彩りが楽しい。ここのお得意という鶏唐揚げは、パリッと揚がっているが、ちょっとしょっぱめ、関西人が薄味を好むなどというのは、オレに言わせりゃただの迷信に過ぎない。あれは、関東で使われる濃い口醤油を使ったつゆが、見た目に濃いだけのこと。京都は最近ラーメンで有名だが、あれを薄いと言った関東人がいるか?しかし、これをまともに信じるめでたい御仁はまだ世の中にゴマンといる。


お昼のセットを頂いた

 この店は、京料理を標榜している割にちょっと変わっていて、赤だしの味噌汁がついてきた。板長が名古屋あたりの出身なのだろうか。

 雨脚は急速に激しさを増し、傘も持たずに遊歩道を歩いてきた家族が、小走りで店に入ってきた。あれじゃ、かなり濡れてしまっただろう、と気の毒なほどだ。

 

 一時のひどい降りはさほど長く続かなかったが、帰りの遊歩道は本降りの雨だ。眼下を流れる紙屋川も、濁りが混じって増水しはじめているのが見て取れた。


いっとき、雨は激しさを増した



2021 夏 京都の旅28につづく