2021 夏 京都の旅22
京都駅1
8/19(木)⑧
京都駅には、八条側の駅ビルの商店街から入っていった。「大階段」という道標があったのだったと思うが、一体何だろう、という興味から、示された方に上っていった。こっちは金こそないが、暇だけは十二分にある。
たどり着いてみると、両側が駅ビル、その間に広い階段がそうだなあ、4階くらいから上は11階の屋上までだったか、すごい段数で設置され、「大階段」というネーミングにも納得できる。これはかなり斬新なデザイン、さすがに凡百の駅ビルとは一味違う。しかし、例えば新幹線に乗り、京都駅で降りたとして、これに気が付く人がどれだけいるだろう。もっとも、観光ガイドブックになら、きっと紹介されているだろうことは、容易に想像できる。
その名のとおり「大階段」
ぱっと見では、一番下の踊り場で音楽イベントや演劇を上演、階段を客席にする、などという利用法もありそうだ。これだけ大がかりなものを、ただのデザインに終わらせるつもりではないはずである。
一応、階段を上って屋上までは行ってみた。
屋上はこんな感じ
脇にはエスカレーターが設置されているが、その乗り場近くに、17:00~ということで、光の演出によるプログラムが表示されている。これを見逃す手はないだろう、と思ったが、それにはまだ小一時間ばかりある。とりあえず、踊り場のすぐ下にあるミスドの席に陣取り、例によって日記を書きはじめた。注文の列が短くなったらコーヒーを頼みに行こう、と考えていたが、人の波に多少の満ち引きはあるものの、これがなかなか短くならない。そうこうしているうち、5時になった。
結局何も注文しないまま席を引き払い、階上の踊り場へ急ぐ。すると階段に設置された、無数のLEDを利用した光の演出はすでに始まっていたものの、まだ周囲が明るいせいで、感じが出ない。
周囲がまだ明るいせいでもうひとつ感じが出ない
この階段から、駅構内を挟んだ向こう側の、ステーションホテル屋上にもイルミネーションが灯るのが見え、大階段上空を通る「空中回廊」でも光の演出があるという旺盛なサービス精神、なるほど京の玄関口として、数々のおもてなしが用意されていると考えるなら、これを無視して帰るわけには行かないだろう。というわけで、暗くなるまで待つことにした。