2023大阪の旅38
堺の打ち刃物専門店「實光」
1/6(金)
この店である(下記サイトより転載)
堺の打ち刃物の店、「實光」に立ち寄ってみた。店の出口に近い、隅に据えられたモニターが映像を流している。これが恐ろしや、何も支えのない、トマトをはじめとする数種の野菜を、水平方向に片手だけですーっと薄くスライスしてしまうのだ。その包丁の切れ味たるや、まるで魔法。こんな風にやるには何か仕掛け、あるいは工夫があるだろうが、これはリアルの映像だ。
全く同じじゃないが、こんな感じ
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ディスプレイにあった数種類の砥石を肴に、二人いる女性店員のうちの一人と包丁研ぎの話になったが、この店のお勧めとして、新春の福袋の扱いという白木の柄の包丁が出ていた。周囲を包む鋼材はステンレスながら、切れ味を重視し、中心部の刃はハガネ。柄に白木の材を使ったことで値段をぐっと下げた、特別な商品というので、出して触らせてもらった。刃はこの店独自に軽量化の工夫が施されたシェイプ、というが、確かに持った感じは軽い。同じ刀身の、しかし柄の材質に違うものを使った包丁には全く違う値段がつけられていた。
20何本だか仕入れたというこれがよく売れて、この他にあと残り1本、もう一人の店員はこれが入荷するや、すかさず買った、という。刃に触れた印象では、さすがに切れそう。こういうのにはグラッと来るんだなあ。しかし、ハガネを使っているとなると、手入れには気を使う。いったんは判断を保留して、5時から始まるという屋上のイルミネーションを見に行くことにした。
すでに夕闇の垂れ込めた屋上は寒いが、人は適度にいる。なるほど、複雑な形の屋上には色とりどりのイルミネーション、こんな景色を言葉にするテクニックは持ち合わせていないが、ともかく闇に映える光の洪水は美しい。
光の洪水。ケータイでうまく撮れるか危ぶんだが・・・
あいにく、6~7人の和服に身を包んだおばさんたちと一緒に歩くことになってしまい、撮影には苦労したが、難しい条件下、しかもカメラの性能がいいとはとても言えないオレのケータイで、果たして鑑賞に堪える写真が撮れるか、というそもそものところが怪しい。
ここを回りながら、さっきの包丁どうしようか、という話になった。どうもあのモニターの映像が効いていたせいだろうか、せっかくの出会いだから買っていくか、ということでまとまった。
エレベーターで5階まで降り、店に戻ると、その福袋という姿なのだろうか、青い、すらりとした袋がカウンターにすでに用意されているではないか。あの人たちはきっと買いに戻ってくるだろう、と見透かされていたようである。堺のものという、小さなハサミがおまけについて¥19900也。
お買い上げの図、二態
いい買い物だった、ということにしておこう。
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