2023大阪の旅30 キッチン&マーケット | 楢丁(YOUTEI) 旅の話

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趣味で書きためた旅日記が、膨大な量になりました。2020秋に脳出血、2023には食道癌を発症と、様々なことが起こりますが、克服してまた旅に出たいという気持ちは変わりません。
お付き合い頂けたらありがたいです。どうぞよろしく。

2023大阪の旅30
キッチン&マーケット

1/5(木)⑨
 帰りのモノレールは蛍池まで行って阪急宝塚線に乗り換え。途中駅の「服部天神」を通過したが、その昔、ここは単に「服部」という駅名だったはずである。

 

駅名を「服部天神」に改称したのは2013年のこと

 

 大学の頃、Y君という、大阪教育大の書道専攻に在学している学生がここに下宿していた。当時「全国大学書道連盟」という、東京学芸大、新潟大、大阪教育大、奈良教育大(これに梅花女子大が加わった時期もある。その昔、岩手大や四国の大学が参加していたこともあるやに聞いている)の書道サークルが集った連合体があり、その合宿で知り合った、1つ後輩に当たる男だ。

 

 大阪に来ると決まってここを襲い、泊めてもらったのを思い出す。その部屋は薬局の2階で、忍んでいったはずが、すぐに大家さんには勘づかれてしまった。もう40年以上も前の話だから、あの街もすっかり変わってしまっただろう。

 そんな思い出話はともかく、梅田に着いたその足で向かったのが、くだんのB2Fにある「キッチン&マーケット」。改めて売り場をかなり詳細に見て回ったが、ボトルでワインを買った場合、会計の時に申し出ればグラスを貸してもらえる仕組み、という。


再びキッチン&マーケット!

 座席はどこを利用してもいいようだが、どん詰まりに精肉売り場があって、その奥に、ガスで肉を焼いて食べられる小部屋が用意されているではないか。時間制限はあるが利用は無料、小皿や焼き肉のタレなど、必要なものはあらかたそろっている。ここまでやるか!?食い倒れの街、大阪恐るべし。


焼き肉用の小部屋には、こんなものまで用意がある

 じゃあ、肉を買って、ここで焼き肉大会だ、と意見が一致、めぼしい肉のパックに目をつけておいて、総菜類やワインを買うべく、再び売り場へ。

 ワインコーナーを見ていると、店のご主人から声がかかった。お勧めなら、すぐにご案内できますよ、というのだ。じゃあ、とお願いすると、もう、安旨ならこれが絶対、と言わんばかりに棚から掴んできたのが、エノテカで輸入している、カデ・ドック。焼き肉なんかに合わせるのならバッチリですよ、と自信満々だ。

 

 

 うちはエノテカのヘビーユーザー。この銘柄も、注文したワインセットにはよく入ってきたことがあるから、何度も飲んでいる。なるほどある程度の濃厚さを備え、その意味ではチリカベに似たフレンチワインであるが、さほど印象に残る要素はなかった。どうせなら違うものを、と思わないでもなかったが、¥1200というその価格と、間違いはないという点を考慮に入れ、従うことにした。

 さて、焼き肉の小部屋では、店番のおねえさんがバーナーに火をつけてくれる。紙ナプキンの用意とか、終いのゴミ処理まですべてここで済ませられるから本当に至れり尽くせり。

さあ、始めるぞ、と喜色満々!



ワインが進む!後ろにいるお姉さんがいろいろ面倒を見てくれる

 やっぱり、うちのフライパンで焼くより、専用の焼き肉用バーナーで網焼きした方が旨い。「余分な脂」という言葉があるけど、わざわざその余分なものに高い金出して買って、それを落として食べる、というところに矛盾を感じるわけだが、理屈はこの際脇に置いておこう。それこそ、あっという間にワインは空いてしまった。肉も、もうちょっと食べたい、という気持ちもないではなかったが、足るを知る、という年齢に我々も近づいた。

 北浜の駅から地上に上がると、大阪取引所だ。歴史的建造物ではあるが、現役の総合証券取引所でもある。

 

大阪取引所に出た

 

 ここから出ると、ホテルの入り口の右隣はベーカリーとは知っていたが、これがどうも中之島美術館のレストラン、「ミュゼ・カラト」と同じ経営らしい。どうせ高い店だろう、というのがこの時の印象だったが、そうでもないことは後で分かる。


"KARATO"にピンときた

 ホテルに戻ったのが、かろうじて8時前、そうなると、やっぱりラウンジで一杯やろうという気になった。この日飲んだのはウイスキーハイボールだったろうか。いずれにせよ、このサービスは最高である。


ついでにコーヒーも。マシーンの用意もあるが、豆から挽いて、ドリップで淹れることも出来る


 部屋に戻ると、今度はロックでウイスキー。いつもなら、部屋に着くなりダウンしてしまうオレだが、今回は不思議に酒が旨い。といってそれほどの量を飲むわけでもないから、まあ、そう悪いことでもなさそうだ。



2023大阪の旅31 道修町1につづく