2015春の琵琶湖15 長浜観光 | 楢丁(YOUTEI) 旅の話

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趣味で書きためた旅日記が、膨大な量になりました。2020秋に脳出血、2023には食道癌を発症と、様々なことが起こりますが、克服してまた旅に出たいという気持ちは変わりません。
お付き合い頂けたらありがたいです。どうぞよろしく。

2015春の琵琶湖15
長浜観光
 
4/4(土)④
 長浜城址公園をぐるりと回ってから長浜観光の中心、黒壁スクエア方面へと向かった。

 

 鉄道をトンネルで越えると、すぐに豊国神社に行き当たる。社殿の妻を飾る金の装飾が美しい。境内では大学生くらいの若い人20人ほどがガイドさんの説明を聞いている最中だった。


豊国神社にて

 商店街に向かう道の角に警備員が立っている。何かあるのですか、と聞いてみれば、今日は曳山の巡航がある、という答え。本番の曳山祭はまだ先らしいが、今日はその準備?なのか、街中を曳いて歩くのだという。これはまたラッキーなところに当たったのかも。


曳山祭りの本番はもうちょっと先

 街中に入っていく。黒壁スクエアと名の付いた長浜の観光商店街だが、城下町を彷彿とさせる景観の演出は素敵で、期待に違わず賑わっている様子。

 

    アンティークガラスの展示会を開催しているという幟が立つ店があった。アルフィーの坂崎某のコレクションという。この店の奥がギャラリーになっていて、これには入場料が必要、そっちは遠慮しておくが、店内にもいくつかそれらしい、年代物のガラスの器が展示してある。確かに、新しい製品と違い、雰囲気を感じさせるガラス器はいい感じだが、おい、こんなに高いのかよ、と思うくらいの値札が付いていた。

 いかにもおしゃれなガラス製品や装飾品を扱うお店である。店内を見て回るうち、章子はブレスレットに引っかかる。どこで作っているものか知らないが、皮やファブリックに色ガラスや金属の細工物をあしらったブレスレット、これが数十種類展示してあり、どれも素敵に仕上げてあるが、その割に値段は安い。さんざん迷った揚げ句、2つほど購入。

 店の外には長浜バイオ大学という、失礼ながら聞いたこともない学校の関係者が十数人、学生に混じって教授と思しき風貌の方もいらっしゃる。どうやら学校のイベントを開催中らしく、街中のあちこちでガイドに先導された、それぞれ20人ほどの学生の団体に行き会った。さっきの豊国神社にいた人たちもこれだったろう。この店の向かいの建物がどうやら本部になっている様子。その並びには、いかにも年代を経たと思われる、立派な鐘楼の寺院があるが、ここの門は閉まったままだった。


長浜の商店街は賑わっている


鐘楼のある寺院

 丁度いいタイミングで、四つ辻を曳山が通りかかるのに遭遇。人だかりに混じって付いていくことにした。引き手は20人ほど、後ろからの押し手も10人以上はいるだろうか。曳山の上には先頭に立って指揮をとる人がひとり、その後ろに羽織姿で静かに座っている人が二人、これに加え、障害物をよけるために身構える人たちが加わる。


船の形をした曳山

 曳山そのものは船に舞台が乗っている、といった珍しい姿、さすがにこれはよそで見たことがない。あるいはその昔、琵琶湖に浮かべた船に山車を乗せたというような神事でもあったのだろうか。

 

    装飾の彫り物や塗りも豪華、宮大工にでも頼むしかなかろうが、なかなかこれだけのものは、造ろうと思っても、今では難しいだろう。


曳山は豪華な造り

 しばらく追いかけていくと、信号のある四つ角にさしかかる。アスファルトのわずかな段差に車輪がかかったが、それだけでとたんに動きが止まってしまう。

 

    これを乗り越えるのが大変な作業だ。指揮を執る人が身振りも大げさに声を振り絞るが、引き手の平均年齢が高いせいもあるのか、どうも皆さんが力を合わせる気配がない。といって、あまり勢いが付いても、上に架かる電線や信号機に屋根を当ててしまうおそれがある。電線は鏑矢のようなものでよけつつ、慎重に曳山を進めるが、これで交差点を曲がることにでもなれば、なおさら困難な作業になるのは必定。


曳山を動かすのは、思っていたよりずっと大変

 ここらで曳山から離れ、商店街に戻って街歩き。以前、二度ばかりは来たことがあるはずだが、前に比べてそれほど観光客が増えた、という感じがない。今日は曳山が出る、というのとイベント?で大勢の学生が街を歩いているのを割り引いて考えると、という条件付きではあるが。

 

    丁度桜が満開の頃合いを迎えたことに加え、今日は土曜でもあることだし、もっと観光客であふれている様を想像していたのだ。

 魚三という湖産の魚を商うお店があった。場所柄、おみやげに出来る加工品が中心の店内だったが、店頭では小鮎の天ぷらを揚げながら売っている。小さいものは紙袋に三尾入っているが、これが一つ百円。昼を予約していなければこんなものを食べ歩き、という具合になっていたはずだが、ここは我慢。



2015春の琵琶湖16 安楽寺につづく