2015春の琵琶湖3 彦根城 | 楢丁(YOUTEI) 旅の話

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趣味で書きためた旅日記が、膨大な量になりました。2020秋に脳出血、2023には食道癌を発症と、様々なことが起こりますが、克服してまた旅に出たいという気持ちは変わりません。
お付き合い頂けたらありがたいです。どうぞよろしく。

2015春の琵琶湖3
彦根城

4/2(木)③
 養老公園周辺は花見の名所らしく、芝生にブルーシートを広げてお弁当など食べている家族連れやカップルで賑わっていた。楽市楽座といったか、食べ物を主体に扱う商業施設もあるが、魅力はもう一つ。そのうちの一軒の扉に張ってあった付近の案内図で、「養老の滝」はどこかと見れば、徒歩で30分くらいはかかるようである。水量の少ない時期でもあり、これもいずれと、ここを後にした。

 そろそろ昼が食べたくなる。章子が来る途中におしゃれなカフェを見つけたというので、来た道を戻りつつ探すと、あった。黒っぽい板塀で囲われたちょっとお洒落なカフェ、「KU-YA」がそれだ。

 

「KU-YA」(YAHOOロコより転載)

 

 田園風景の中にたたずむこの店だが、モーニングメニューが充実しているのは名古屋文化圏の故だろう。洋風のランチと和風に仕立てた弁当を注文。小鉢の品数がたくさんあって楽しめるものだった。ともに1250円也。


「KU-YA」での昼食


 再び大垣ICから名神高速に乗り、彦根へと向かう。彦根城の桜を見たのは何時のことだったか。もう10数年も前になるだろうが、その時の印象が今も残っていて、まず桜で頭に浮かんだのがここだった。最近よく言う「テッパン」はこんな時に使う言葉なのだろうか。

 しかし、城に向かう幹線は既に渋滞、逃げるように路地へ入る。こんな時にナビは頼りになる。昔立ち寄った時には、近くにあったココスの駐車場に停め、城まで歩いた記憶があるが、今回はナビの地図で確認しつつ、車を停められそうなところを物色、芹川づたいに下った河口付近でどうだろうと当たりをつける。川沿いの道は剪られてそれほど背の高くないケヤキ並木だが、中には樹齢数百年と思われる木も少なくない。そのせいとばかりはいえなかろうが、道は所々路肩に寄せて対向車の通過を待たなければいけないような細いところもあり、苦労する。何しろアウトバックの横幅は1840mmあるのだ。

 左の土手下を流れる芹川には釣り人もちらほら見えるが、おそらくは琵琶湖から遡上を始めたコアユ狙いだろう。湖岸づたいに走る幹線を越えたところで、目論見どおりの駐車スペースを発見、ここに車を入れ、自転車を組んで出発。


芹川の河口にある駐車場に車を停め、フォールディングバイクを組む

 はじめは彦根城からつながる商店街に立ち寄ると、すぐにこのあたりの地酒を取り扱う店に行き当たる。店頭には、なんと「金亀」があるではないか。どこで買ったのか、定かには思い出せないが、今うちに金亀の一升瓶が1本ある。そうか、滋賀の酒だったか、と、どことなく縁を感じる。


地酒の販売店にあった「金亀」

 ちょっと路地を入ったところにも何とかスクエアと名前の付いた商業スペースが広がっていて、彦根城周辺は以前よりもずっと面白さが増している。何か買うものがあったわけではないが、店を覗いたり、ここでお茶したら気分が良いかも、なんて想像しながら自転車を漕ぐのは楽しい。

 城に向かう商店街はこの陽気と桜で人が溢れ、すぐに自転車を降り、押していかざるを得なくなる。壕を渡って城内に入るが、すぐに学校が現れた。彦根東高校、校門の中には甲子園出場の記念碑が建てられ、掲示板には今年の夏に開催される「びわこ総文」が見出しの、生徒達が制作した壁新聞が張ってある。結構いいレベルの学校なのだろう。

 

滋賀県トップクラスの高校だそうだ

 


2015年に開催された全国高等学校総合文化祭が「びわこ総文」

 しばらく行くと右手に庭園、ここは入場料を取るのであえて入らない。玄宮園という名が付いているが、この庭園から城を見た覚えがある、と章子はいう。俺にはしかし定かな覚えはないが、なるほど左手の小高いところに天守が見えるから間違いはないのだろう。

 

 

 城にはかつて登ったことがあるので、今回は割愛し、裏手のテニスコートから外の道に出る。するとこれは外堀か?釣りをしている人もいる。ほとんどはヘラブナのようだが、歩道の際に害魚駆除用の箱が据えられているのを発見。再放流は罰せられる、と警告が添えられてあったが、興味本位で覗いてみれば、中は一応水槽になっているものの、何も入ってはいなかった。



2015春の琵琶湖4 彦根城周辺につづく