8/18(日)
久喜ジャンクションでは渋滞が始まっていた。我々は勝手知ったる、その手前の加須ICで降り、まだ圏央道が出来ていなかった頃によく使った、東北道への道筋で帰路を取る。R122から鴻巣へ向かう田舎道のショートカットをもくろんで路地に入ったが、周囲を田んぼに囲まれた穀倉地帯のただ中に、何だか立派な施設があるのを発見、これが「埼玉県環境科学国際センター」などというたいそうな名前がついている。
「埼玉県環境科学国際センター」は立派な研究/展示施設
半分は冷やかしのつもりで寄ってみたのだが、何やら現代的な建屋の周囲にはビオトープが造成され、本格的な展示・研究施設らしいことが分かってくる。車から降りるとすでにあたりは灼熱の地獄、猛暑日になることは間違いない、どころかすでに猛暑日だろう。水辺のあるビオトープには網を持った子供とおじいさんが来ていた。ザリガニでも捕れるのかも知れないが、何もここに来なくても、見渡す限り水田の、このあたりなら周囲にいくらでも行くところがありそうなものだ。雑木林の水辺を散策しつつ、裏側から展示施設に入っていく。
現代的な建屋の脇には、こんなビオトープが
らせん階段で2階に上ると、地味な展示だが県内の川がテーマになっていた。様々な研究が行われているのは結構なことだが、河川改修などの際には、きちんとそれを反映して欲しいものだ。どうしても治水ばかりが優先され、自然豊かな、というのがかけ声に終わっているケースの何と多いことか。それにしても「豊かさ」とはどういう意味なのか、分かっていない輩が多いのには困ったもの。
奥の方に行くと、女性の職員がこちらへどうぞ、と手招きする。入った部屋にはデジタルの地球儀が設置され、ポイントすると各地のリアルタイムの映像が映し出される仕掛けになっている。ちょっと大仰だな、という感想もあるが、どのあたりで日没を迎え、どこでは日の出だ、ということも探れるなど、学習の補助としては有効かも知れない。しかし、わざわざこんな仕掛けにしなくとも、今時ケータイのアプリでこの程度のことは十分出来るのでは、という気もする。
ここから階段を降りると展示棟のエントランスに出る。奥は有料施設、どんな展示があるのかはいずれまた来た時のお楽しみ、ということにしておく。
この奥が有料スペース。今度また
はじめは吉見町の道の駅に寄って、お昼でも食べようかと話をしていたが、今日は日曜、あそこは大混雑となるに違いなく、やめようということになる。しかし、腹も減ってきた。鴻巣のR17を越えたあたりで、章湖が検索、評価4を超えるラーメン屋を発見。「次念序」というその店は、行く手のすぐ先にあった。
一つだけ残っていた駐車スペースに車を入れ、店に入ると、そこは「待ち」専用の部屋だった。この手の店によくあるものだが、池袋大勝軒の山岸某の色紙が飾ってある。すでに20人ほどが部屋の周囲に置かれた椅子にぐるりと腰掛けていて、呼ばれるたびに座る位置をずらせていくが、案外に早く順番が巡ってきた。
池袋大勝軒系の「次念序」。行列店である
つけ麺とラーメンを注文、麺は極太、スープは大勝軒の系統なのだろう、飯能の優勝軒と似たような感じだ。比較してみるとそう変わらない、というより優勝軒に軍配を上げたいくらい。ここがこんなに行列店であそこがいつも空いている、という理由が実はよく分からないが、あの店が看板にしている「富士そば」というのがいけないんじゃないだろうか、と俺などは思うのだが。とりあえず、行列の人気店でラーメンを食べた、ということで一定の満足感を得た。
さて、これ以降は通り慣れた道を帰ってきた、ということで無事に旅を終えた。夏の旅としては5泊という、異例に短い日程だったにもかかわらず、相当に充実した旅となった。有名な観光地というほどのところに寄ったわけでもないが、我々の旅のスタイルが十分に生かされたもの、と総括できるだろう。
乾燥ヤマドリタケモドキは冷凍し、その後タマネギのスープに入れてみたが、これがいい感じ。桃は「いけだ」も会津若松産「あかつき」も大変おいしく頂いた。新鶴ワイナリーのロゼとハーフの赤、どちらも合格点が付けられそうで、これからが楽しみである。
今度は雪景色の冬に?果たして再訪することが出来るだろうか。
2019夏の旅 会津 おわり