2020 再びの会津7 鳳来寺薬師堂 | 楢丁(YOUTEI) 旅の話

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趣味で書きためた旅日記が、膨大な量になりました。2020秋に脳出血、2023には食道癌を発症と、様々なことが起こりますが、克服してまた旅に出たいという気持ちは変わりません。
お付き合い頂けたらありがたいです。どうぞよろしく。

2020 再びの会津 その7

 

8/11(火)⑤

 さて、どこへ向かおう、ということになり、雨雲のデータやら、テン場の安定性を考え、昨年と同じ会津方面へ行こうと決める。またしても、甲子高原のトンネルで峠を越え、下郷へ。コロナの影響か、去年は下郷町物産館向かいにあった産直市場は姿を消していた。

 

 風呂は新鶴の温泉がよかろうと、会津美里へ入る。途中で出てきた「鳳来寺薬師如来坐像」の看板に惹かれ、路地へ踏み込む。

 

鳳来寺薬師堂

 

 薬師堂はまばらながら住宅地の中にあった。なかなかの風格を備えた薬師堂だが、境内は隣の家の敷地とひと続きのような状態、かつてどんな寺院だったかは分からないが、おそらく周囲にも伽藍はあったのだろう。ともかく、会津にはこのような文化財級の寺院が不思議に多い。残念ながら堂は閉まっており、薬師如来には会えず。

 

さーてお薬師さまはいかに、と覗いてみるが

 

厨子の扉は閉ざされたままだった


 新鶴には昨年、ワイナリーと運動公園にあるカフェに来ている。この温泉も確認だけはしていた。中田観音に詣でて、観音様を鋳造した時の屎が残るという奥の院?を探したときだ。


 さて、新鶴温泉は、宿泊施設も併せ持つ、大規模なもの。ジャグジーや薬湯風呂、サウナなども完備された温泉施設だが、地元の、特におじいさんおばあさんで賑わっている。特に男性の方が中でも外でも賑やか、一応はマスク着用が呼びかけられているが、半数ほどはそんなことお構いなしにしゃべっている印象。コロナウイルスの感染者がいたら、一発でクラスターが発生するだろうと、第三者的な目からはそのように映った。


 買い物はこの付近を席巻しているかに見えるスーパー「リオンドール」。ここにに旅に来て毎度買うのが馬刺しだが、遅い時刻に来ると安くなっている。唐辛子味噌が付いてくるのが、このあたりの特色。ワインは大きな店舗だと輸入商社「稲葉」のものが置いてある。おそらくここの商品のディスプレイは、最も派手なもののひとつじゃないかと思うが、フランスの生産者が、チリカベで薫り高いワインを作った、という宣伝文句に惹かれ、その一本を購入。


 テン場は昨年2泊お世話になった柳津の森林公園。コロナ騒ぎで閉じていたらどうしようと思ったが、ゲートらしきものはなかったから大丈夫だろうと踏んではいた。案の定、芝生はきちんと刈られ、コンディションは抜群!しかし今回は奥に、家族連れの大きなテントの先客がいた。子供もいたが、我々が宴会を始める頃には、すでに静かになっていた。


 昨年、ここに泊まったときにもあったことだが、広場奥の茂みの斜面に、木の葉を揺らす物音、明らかに大型獣のものだ。とっさにヘッドランプを向けると、光の先に映し出されたのはイノシシの姿、こちらに気が付いたのか、すぐに茂みの奥に消えていった。


 昨年は熊が目撃されているということだったから、ちょっとそれを恐れてはいたが、この距離があれば簡単に襲われることはないだろう。朝の日差しを嫌って奥の山裾にテントを張った場合は、あるいは危険な目に遭うことも考えられる。

 

アスファルトの駐車場で宴会、というのは風情がないと見る向きもあるだろう


 俺は食事の後半で意識を失ったらしい。章湖はその後もしばらく起きていたようだが、ペルセウス座流星群の流れ星は一つだけ見えたという。明日がそのピークらしい。 
 

 

2020 再びの会津 その8につづく