2016 紀伊半島の旅22 再び朝のラブリバー公園 | 楢丁(YOUTEI) 旅の話

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趣味で書きためた旅日記が、膨大な量になりました。2020秋に脳出血、2023には食道癌を発症と、様々なことが起こりますが、克服してまた旅に出たいという気持ちは変わりません。
お付き合い頂けたらありがたいです。どうぞよろしく。

2016 紀伊半島の旅22 

再び朝のラブリバー公園

 

8/12(金)①
 俺はよっぽど粘着質なのか、と自分でも思う。朝、一人で起き出し、またしてもどこかで釣りえさのドバミミズが掘れるはず、と今度は公園の外の畑まで範囲を広げ、かなりしつこく見て歩いた。だけれど、本当に積もった落ち葉の下でさえカラカラに乾いているところばかり、ドバのドの字も見つからない。こんなに執着するのは理由があって、ドバミミズというのは時に、特効薬的なほどの威力を発揮するエサなのだ。普通なら、木陰の落ち葉の中に転げているコンクリートブロックなんかをひっくり返すと、大抵一つや二つ出てくるのだが。


 旅に出る前、今年は雨が少なく異常な渇水、関東では利根川水系のダム貯水率が低い、ということが盛んにニュースで報道されていたが、中部以遠の現状はそれよりもっと深刻なのだろう。


 あちこち探っているうち、サッカーグラウンド脇の草地で、蛇が体を細かく縮ませて棒状になっているのを発見。これまで、こんな姿の蛇にお目にかかったことはなく、もしかしたら死んでいるのかと思い、尻尾に触れてみると、鋭く首をこちらに向けた。毒があることが割に最近判明した、ヤマカガシだ。後から考えると、あれは脱皮の準備だったのか。しかし、脱皮というものはあんな日向でやるもの?印象としては無防備すぎ。猛禽に狙われるなんてことはないのだろうか。残念なことに、デジカメはテン場に置き忘れてきた。


 テン場に戻り、すでに起きていた章子に、蛇を見せようとさっきのところに案内したが、警戒されたか、すでに蛇は見当たらなかった。帰る途中、バーベキューのサイト脇で章子が、落ちていたスノーピークの鍛造ペグを2本見つけた。一本は曲がっていたが、これはラッキー。この旅に出る前、同じような仕様の鉄製ペグを8本買ったのだ。これまで使っていたアルミのだと、石の多い地面にはうまく刺さらずに曲がってしまうケースが多く、ずっと何とかしなくては、と思いつつ過ごしていた。

 

                これと同じ物(SNOW PEAK HPより転載)


 クーラーボックスも今回、いよいよ新調、ネットで探し、イグルーの比較的コンパクトなものにした。それから光量の多いヘッドランプ、テントの設営くらいなら今までのものでも不自由はないが、教えてもらった夜のテナガエビ捕りには絶対的に不足であった。せっかく紀伊半島に行くのなら、ということで、これまでの懸案を一気に解決すべく準備をしたのだった。

 

           本文とあまり関係はないが、川に降りる道。潮が引くと水場は遠い


 今日は、この公園に朝から車の出入りが多く、そろそろお盆の休みに入ったことを思わせる。

 

 そんな中に、日当たりのいい場所にテントを張り始めた親子連れがいた。朝飯を食べながら見ていたのだが、お母さんはいすに座って日傘を差し、傍観している様子。お父さんは奮闘し、やっとのことででかいテントを張りおえたところ、入った子供はすぐに出てきてしまい、何か文句を言っている様子。その後、お父さん、今度はテントの上にタープを張り始める。いったんは張ったものの、すぐに撤収し始めた。


 結局、お父さんの努力は無になったわけだが、あれは仕方がないな。大体あんな日向にテントを張ってどうするというのだ。せめて木陰を選ばないと、日中ならテントの中は暑くてとてもいられないのは分かりきったこと。それを何とかしようと、今度はタープを持ち出したのだろうが、子供は正直だったのだろう。アウトドア経験の浅いお父さんのやることは、まああんな程度なのかもしれない。この後、あの親子はどうやって過ごすのだろうか。


 章子はというと、少しはよくなったとはいえ、腹痛と下痢はまだ残っている様子。

 

 

 

2016 紀伊半島の旅23につづく