「自らの郷土は自らが守る」
村の暮らしを守り、安全安心を維持し、有事の際には地域の要になる野沢温泉消防団。
4月20日に村内にて入隊団表彰授与式が行われました。
長年ご尽力いただいた対談者の表彰、新たに加わった仲間の迎え入れを行いました。
私も先日まで団員として活動していましたが、この度の村長就任と同時に退団を迎えました。今回の式典へは村の代表として出席し訓示を述べさせていただきました。
訓示
野沢温泉村消防団の皆様、本日は入隊団式にご参加いただきましたこと、並びに日頃の消防団活動に対し多大なご尽力いただいていること、村を代表し心より感謝申し上げます。
また、本日行われました訓練や日頃の活動、このような式典や有事の際の出動など、皆様の貴重な1日、1分、1秒をいただいていることに認識し、感謝と配慮をしながら、私自身 就任当初ということもありますので少しだけお時間いただき ご挨拶、お願い、訓示を述べさせていただきます。
当村、野沢温泉村消防団は昭和31年に前坂地区と旧市川村との新設合併をもちまして団員数が最大427名に達しました。その後減少が進み、平成28年には団員数が161名まで減少。この際に定年の延長や機能別消防団の導入、更には団員皆様自身の必死の勧誘活動も功を奏し、現在は210名まで回復しています。 しかしながら最大時の半数にも満たない人数での運営となる厳しい現状です。加えて、世帯数を見てみますと 昭和41年に1227世帯だったのに対して 団員最小人数の平成28年には1316世帯と増加傾向にあり、近年は通年居住実態のないオーナー制の家や新築も増えている関係で戸数が1400台あるいは1500等になっていくと想像しています。
つまり、この状況は団員の皆様一人一人にかかる負担、役割、期待が高まっていることを意味します。
近年の自然災害の頻発化や甚大化も重なり、この傾向は加速すると考えています。
このような状況下、団員の世代には地区の役職や伝統文化継承などさまざまな任務が同時に託され、非常に大きな負担になっていると認識しています。村としては今後できる限り消防活動の負担軽減を図っていきたいと考えています。
少しずつ更新を行う車両
一方で今まで同様に有事の際には「迅速かつ安全に」対応していただきたい思いも強くもっています。
ここでお願いです。
本日の式典や日々の定例、飲食を伴う場など、限られた時間を有効に使い、団員同士でのコミュニケーションを絶やさず、有事の際には連携が取れるよう備えていただきたい。
例えば火災時の消防団員の使命は初期消火や延焼、類焼を防ぐことはもちろんのこと、自分自身の身の安全と仲間の身の安全を守っていただきたい。地域の安全安心を守ると同時にみなさん自身も村民であります。仲間とコミュニケーションを絶やさず絆を深め、連携を図り安全に活動をしていただきたいということが私からのお願いです。
結びとしまして
本日、ご参会の皆様並びに関係するご家族のご健康、皆様のお幸せをご祈念申し上げ訓示とさせていただきます。
以上
本日4月21日の課長会議の際に今後の活動負担軽減と出動手当増額の旨伝えました。今後は団長中心に団員からもヒアリングもしながら処遇改善、環境改善に努めていきます。
少子高齢化、人口減は受け入れながら少数精鋭の強い消防団を村で育てていきたいです。
団員の皆様引き続きよろしくお願いします。