今、学校現場は様々な問題を抱え、教育機関としての役割を果たすことが

極めて厳しい状況に立たされています。

その要因は多岐にわたっていますが、

主な要因は「対処困難な児童生徒への対応」「校務分掌」「保護者対応」

などが挙げられます。

これらが複合的な要因となって先生方が疲弊しています。

 

 

私が教員を務めている時に保護者の方によく言われたのですが

うちは2人の子どもを育てるだけでも大変なのに

先生方は40人近くの子どもたちを見ているから本当に大変だと思う。

だから、先生方を尊敬する。

今、モンスターペアレント(高圧的な態度を取る保護者)がいると聞くけど

そういう保護者の気持ちは理解できない。

先生を敬うことが少なくなっていることを残念に思う。

 

 

今日は、学校リスクマネジメント推進機構のメルマガで情報提供しました

「高ストレス公立学校教職員が最多」をお伝えいたします。

 

 

九州地方に停滞している線状降水帯によって大雨が予想される地域は
予断を許さない状況が続いていることと思います。


土砂災害などの危険性も高まっていることと思います。
早め早めの対応で被害を食い止めていただきたいと願っております。
 

 

今朝の某新聞で、全国の公立学校の教職員が加入する公立学校共済組合の
2023年度調査で、医師による面接が必要な「高ストレス」の教職員が

過去最高の11.7%に上ったと報じられました。


公立共済組合では労働安全衛生法に基づくストレスチェックを
2016年度から実施しており、2023年度は約32万人の教職員が

受検しました。


これより、調査結果の概要をお伝えいたします。


過去8年間の高ストレスの割合は
2016年度は8.9%
2017年度は9.6%
2018年度は10.1%
2019年度は10.2%
2020年度は9.6%
2021年度は10.4%
2022年度は11.4%
2023年度は11.7%
でした。


2020年度は学校の臨時休校が行われた関係でいったん低下しましたが、

2021年度以降は上昇に転じました。
そして、2023年度はコロナが5類に位置づけられた影響もあり
過去最多になったものと推測されます。


続きまして、2022年度の高ストレス者割合を項目別にご紹介いたします。


【学校種別】
小学校が10.0%
中学校が13.2%
高等学校が12.7%
特別支援学校が11.2%


【職種別】
校長が4.7%
教頭が8.7%
教諭が12.6%
講師が8.8%
養護教諭が7.7%
栄養教諭が9.8%
事務職員が10.4%


【年代別】
20歳代以下が11.2%
30歳代が13.9%
40歳代が12.4%
50歳代が10.7%
60歳代以上が6.0%


続きまして、2022年度のストレス要因の上位5番までをご紹介いたします。


【集団全体】
事務的な業務量(21.4%)
対処困難な児童生徒への対応(19.0%)
校務分掌(13.7%)
保護者対応(12.4%)※
人間関係〔同僚〕(11.3%)


【高ストレス者】
事務的な業務量(27.0%)
対処困難な児童生徒への対応(24.8%)
人間関係〔同僚〕(21.5%)
校務分掌(20.2%)
保護者対応(16.0%)※


※保護者対応は集団全体では、初めて上位5番以内に入りました。

 高ストレス者は上位5番以内に入ったのは2019年度以来2回目です。


ストレス要因は様々なことが挙げられますが、

対処困難な児童生徒への対応や保護者対応などは

当機構の相談にも多く見られます。


続きまして、2022年度の就労時間12時間以上の割合をご紹介いたします。


【学校種別】
小学校が15.8%
中学校が26.5%
高等学校が13.9%
特別支援学校が5.5%


【職種別】
校長が9.5%
教頭が44.7%
教諭が19.4%
講師が11.3%
養護教諭が4.6%
栄養教諭が4.1%
事務職員が2.7%


【年代別】
20歳代以下が26.0%
30歳代が19.9%
40歳代が15.5%
50歳代が15.8%
60歳代以上が6.5%


この調査では、12時間以上の就労時間は
月60時間以上の残業の可能性があるとしています。


中学校では4人に1人は月60時間を超えて学校で
残業をしていることになります。
尤も、仕事を家に持ち帰っている方を含めると月60時間を
超えて残業する方は更に増えることになります。


教頭(副校長)先生方は、およそ2人に1人は月60時間を
超えて学校で残業をしていることになります。
改めて、激務職であることを示していると受け止めました。


20歳代以下の教職員は、4人に1人は月60時間を超えて
学校で残業をしていることになります。
2016年度は約40%の方が、

月60時間を超えて学校で残業をしていましたので減少しましたが、
就労時間が長いと心身の健康に影響が出ますので改善が必要になります。


その他に、過去7年間の結果から、次のようなことが指摘されています。


〇就労時間が長いほど高ストレス者割合が高くなる。
〇就労時間が長いほど睡眠の状態は悪くなる。
〇サポート状況が悪いほど高ストレス者割合は高くなる。
〇サポート状況が悪いほど睡眠の状態は悪くなる。


本日は、公立学校で実施しているストレスチェックの結果報告書を踏まえて

特徴的なことをお伝えいたしましたが、私立学校においても同様のことが

当てはまるのではないかと思います。


また、幼稚園・こども園でもストレスチェックを行っているようですが、

結果の蓄積がされていないため、今回はご紹介することが出来ませんでした。


普段は、なかなかリフレッシュすることは出来ないと思いますが
約3週間で夏休みが訪れます。
今は、夏休みも気が抜けませんがリラックスする時間を持つことが
出来ると思います。


夏休みを有効に使い、ストレスを解消して頂きたいと思います。
先生方、もうひと踏ん張りです。


PS
公立学校共済組合のストレスチェックデータ分析結果報告書は
以下で確認することが出来ます。
https://www.kouritu.or.jp/content/files/topics/R6_scbunseki.pdf


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メルマガ危機管理手帳情報発信者
埼玉県公立中学校と埼玉県公立高校で教員経験。川口市教育委員会で行政経験。

埼玉県公立高校で教頭、埼玉県公立小学校及び同公立中学校で校長を歴任。
川口市立校長会長兼川口市立中学校長会長を歴任。
校長職の時は、マスメディアから注目されていた教育困難校の立て直し等に

従事した経験あり。
管理職並びに行政職の経験を生かし、ニュースレターの作成などに携わり、

学校の支援を行っている
学校リスクマネジメント推進機構
コンサルタント 鈴木彰典
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代表 宮下 賢路

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