教職生活を終えて、今は学校現場を支援する仕事に携わっています。

誰もが未来社会を担う子どもたちの成長を望んでいると思いますが、

今、学校現場には様々な問題が起きており

これらが原因で子どもたちの健やかな成長を妨げる場合もあります。

そのような問題に対して、どのような視点を持って対応したら良いのか

情報提供することが出来たらと思います。

 

本日は、当機構のメルマガで情報提供いたしました

「5月に多い”突然死”」をご紹介いたします。

 

GWが開けました。
これから本格的に教育(保育)活動が始まると思いますが
5月のリスクを十分に理解した上で活動を行っていただければと思います。


日本スポーツ振興センターは

平成17年度から令和4年度の18年間に学校事故で亡くなった子どもの人数と

学校事故で何らかの障害が残った子どもの人数を公表しています。


18年間で亡くなった子どもの人数は1,115人、
何らかの障害が残った子どもの人数は7,374人です。


このデータを分析しますと突然死が一番多いのは5月になるそうです。


何故、5月の突然死が最多になるのでしょうか?


5月になると気温が上がるため熱中症的な要素も加わり体全体に負担がかかることがあるそうです。

年齢的には中学校3年生・高校1年生辺りは成長期で変化が著しい時であるので、

特に自律神経、心拍数、血圧の調整が難しい時期であることが関係している可能性があるとのことです。


学年別の死亡、障害の内訳を分析すると、学校単位では年代が上がるごとに増加傾向にあることが分かりますが、

それぞれの学校で内訳を見ると中学校、高校では2年生が最多で、3年生は減少していることが分かります。


部活動の引退によって競技人口が減ることが理由とされています。


尚、このデータの小・中・高には特別支援学校、高校には高等専門学校や高等専修学校を含むそうです。


また、データから、持久走後に亡くなった子どものうち約3割が走り終わった後や休憩中に倒れていることが分かります。


運動をやめた直後は、非常に急激な脈拍や血圧の変化が起こる可能性があるので、運動をさせて終わったらおしまいではなく
終わった後も1時間程度子どもたちの様子をよく注意して見ることが必要だとのことです。


AI(機械学習)を用いて類似点を抽出する「クラスタリング」と呼ばれる分析を行いますと
特徴的な組み合わせがいくつも浮かび上がるそうですが
比較的多かったのが「保健体育」の授業中に、「中学生・高校生」が「心臓系突然死」していたというケースです。


分類されたグループの中で「保健体育×心臓系突然死」を見ると、中学生のグループは「体育館」で、

高校生のグループは「校庭・運動場」でよく起きていたことが分かります。


更に、状況説明に書かれた文章で特徴的に使われていることばをAI(機械学習)で分析しますと
小学生、中学生、高校生ともに「走る」ことに関することばが共通の特徴として浮かび上がるそうです。


それでは、学校(園)現場ではどのような対策が必要になるのでしょうか。


マラソン大会や体力テストなど大勢で運動する際は、

AEDを必ず置いておく、子どもの体調を観察する教職員を配置するなど備えを徹底する必要があるとのことです。


しかし、これ以外にも注意を払うことがあります。


部活動中の死亡事故についてデータを場所別で分析しますと学校の外で起きたケースが4割近くに上るそうです。


学校(園)内でのAED設置率は約100%と言われていますが
学校(園)から離れた途端AEDがどこにあるのか分からず
誰かが突然倒れた場合、対応が難しくなります。


校(園)外で活動する場合は、AEDが設置されている場所かどうかを確認したり、

設置されていなければ持参することも含めて活動内容や活動方法を検討することが必要になります。


例えば、もし屋外で一人で倒れてしまった場合は、誰も気が付かず対応が遅れてしまい、

取り返しのつかない事態になりかねません。
外で活動する時は、ペアで走る、グループで走るなど、子どもを一人にしないことが大切です。


今、スポーツテストを実施している学校が多いと思います。
また、中学校や高校では部活動で走る練習メニューを取り入れているのではないかと思います。


熱中症対策だけではなく心臓系突然死の対策も必要です。


全教職員で情報共有を図り取り返しのつかない事故の予防に努めていただきたいと思います。


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メルマガ危機管理手帳
情報発信者
埼玉県公立中学校と埼玉県公立高校で教員経験。川口市教育委員会で行政経験。

埼玉県公立高校で教頭、埼玉県公立小学校及び同公立中学校で校長を歴任。
川口市立校長会長兼川口市立中学校長会長を歴任。
校長職の時は、マスメディアから注目されていた教育困難校の立て直し等に従事した経験あり。
管理職並びに行政職の経験を生かし、ニュースレターの作成などに携わり、学校の支援を行っている
学校リスクマネジメント推進機構
コンサルタント 鈴木彰典
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