一般常識とは違う見解であり、反対意見を持つ人や医師が多い為、なかなか簡単には書けなかったことがあります。
「☆腸内環境を整える方法」にも少し書きましたが、
胃腸の健康維持と切っても切れない関係の遅延型食物アレルギーの問題です。
膠原病を治したいと思っている人の食事、
膠原病の病態が進行している人の負担を減らす食事を考える際、
遅延型フードアレルギー(IGGアレルギー)検査の有用性は、かなり高いということです。
アレルゲンをとり続けることで、年月を経るにつれ、関節炎、胃腸病、自己免疫疾患、湿疹、片頭痛等といった、食物アレルギーに関連する深刻な症状が、慢性化する恐れがあります。
●抗体の種類
私たちの身体には、IgE、IgG、IgA、IgM、IgDという5種類の抗体が存在します。
抗体とは、侵入してきた病原体にくっついて、これを無力化するように働く免疫物質。
タンパク質でできており、免疫グロブリンとも呼ばれます。
最も食物アレルギーと関係する抗体はIgEとIgGの2つです。
一般的な食物アレルギーであるIgEは、免疫システムの細胞、特に肥満細胞と好塩基球を結合する抗体であり、結果的にヒスタミン放出の原因となります。
そして、ヒスタミンは毛細血管拡張と平滑筋収縮を起こして、最終的にその人固有の症状となって現れます。
IgEは即時型の反応であり、鼻水や、息苦しさ、じんましん等の症状がすぐに現れます。
一方、IgGは遅延型の反応です。
食物を摂取後、数時間から数週間後に症状が出現する食物アレルギーであり、症状が発現するまでに長い期間を要することもあるため、遅延型反応と呼ばれます。
遅延型フードアレルギーは症状がすぐには出ないため、検査なしに正しく診断することが困難です。
皮膚のかゆみや呼吸困難といった分かりやすい症状だけではなく、食べ物が原因とは思えないような症状を引き起こすことがあります。
一般的には、「なんとなく毎日調子が悪い」といった慢性的な不調の原因になっている可能性があると言われています。
思いもしなかった食品や好物の食品で遅延型フードアレルギーになっているケースも多く、気付かずアレルギー反応が出る食品を食べ続けている可能性も多くあります。
遅延型アレルギーとの関係が疑われる症状は挙げればキリがないほど多岐にわたりますが、関節炎、リウマチ、線維筋痛症などの自己免疫疾患も含まれます。
消化器官 | 消化不良、吐き気、嘔吐、過敏性腸症候群、下痢、便秘、膨満感、胃潰瘍、肛門掻痒、 腹部のけいれん痛、疝痛(赤ちゃんの場合) |
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尿路 | 頻尿、排尿時の激痛と夜尿症(子供の場合) |
認識・精神 | 極端な感情起伏、不安、憂鬱、過食症、集中力不足、疲労、活動過多と不機嫌(子供の場合) |
頭と首 | 耳感染、鼻詰まり、慢性副鼻腔炎、頭痛、偏頭痛、咽頭炎、口のびらん |
胸 | 喘息、頻脈 |
筋肉と関節 | 筋肉痛、関節痛、関節の炎症、関節リウマチ |
その他 | むくみ、体重増加、湿疹、じんましん、過剰発汗 |
IgGはアレルゲンと直接結合することが出来ます。
こうして出来た抗原抗体複合体は、時間をかけて体内を循環した後、体組織に沈着し、多種多様な症状を誘発します。
血中で生じた複合体は、通常、貪食組胞に処理されますが、免疫複合体の多量の発生、抗体の産生不全や貪食組胞の機能低下などの病的な状態では、腎糸球体や血管壁に沈着して補体の活性化や組織障害を起こす可能性があります。
これは、IgGアレルゲンを食べ続けることが自己免疫疾患の発症要因の一つであり、さらに病態を悪化させたり、合併症を起こす要因の一つになっているということです。
ちなみに、IgAも遅延型の反応を引き起こすと考えられています。
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●遅延型フードアレルギー検査の臨床的意味について
アレルギー的な症状がある方は、病院で保険適用のアレルギー検査を受けますが、これはIgE抗体を調べる検査です。
しかし、中には何度検査をしてもすべて陰性で原因のわからない方がいます。そのような方がIgGの検査を受けると、普段よく食べている意外な食品が高反応で驚かれることがあります。
更に、検査結果に基づいて高反応の食品を除去することで症状が軽減することがあります。
このようなケースにおいては、遅延型アレルギーは検査IgE陰性で原因がわからない方のための補完的検査になります。
また、この検査では「腸内環境の悪化」や「腸管漏出(リーキーガット)の状態」を間接的に見ることが出来ます。
腸内細菌のバランスが崩れ、腸内環境が乱れると、腸の粘膜の細胞と細胞の間に隙間が出来ます。
そして、出来た隙間から通常では通れないようなペプチドやたんぱく質が血液中に漏れ出るようになります。
このような状態を「腸管漏出症候群(リーキーガット)」と言います。
リーキーガットの状態では、十分に分解されていない食べ物の大きな分子が血液中に漏れ出て入るため、アレルギー反応を起こします。
また、それだけではなく、食事などに含まれる有害物質(添加物、環境汚染物質、重金属など)が体の中に入ることになります。
つまり、一番重要で必要な事は(食材を避けることではなく、)腸管の修復を行うことです。
そして、腸管の修復の為に、必要なことの一つが、多量の・強いアレルゲンを避けることなのです。
★遅延型フードアレルギー検査を行う意義
・栄養的に不用・代替食品のあるアレルゲンを食事から抜くことにより、確実に炎症を減らすことができる
・リーキーガット症候群の程度を把握することができる
・腸内環境の乱れの程度を推測することができる
・栄養療法でも問題視されることの多い、カンジダ(真菌)増殖の有無が分かり、必要に応じて対策することができる
・どの程度の方法を行えばいいのかメニューやスケジュールの参考になる
・経時的にフォローすることで効果を判定することが出来る
などがあげられます。
腎臓の機能低下、肺の線維化、骨の変形など、不可逆的な病変が進行する膠原病において、遅延型フードアレルギー検査は間違いなく有用性の高い検査です。
ただし、値段が高いところがネックです。
もし1000円なら全員にお薦めできます。
しかし、例えば、稀ですが「全ての食材に同じレベルで反応した」「全ての食材に反応が0だった」という結果になったとき等など、あまり役に立たないこともあるかもしれないので、コストと意義を比較し判断されると良いと思います。
検査キットは、楽天24で購入でき、☆120食材の検査キットで、32,340円です。
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私も、何年も前ですが、このタイプを利用しました。
しかし、病気が全て寛解した現在、除去していた食材も食べられるようになってきたので、もう一度、検査をしてみようと思い、今回は☆219項目の検査キットを購入しました。
検査過程や結果など、レポートするかもしれません。
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栄養療法クリニックなどで受けるのもおすすめですが、お値段的には、自費治療の為に結果的に更に高くつくかと思います。
普通のクリニックでもうけられますが、あたかも正しいような間違えたアドバイスを受けるであろう上に、検査は自費・値引きもないのでおすすめしません。
●ではなぜ、「遅延型フードアレルギー検査は高いだけで意味がない」という医師がいるのか
臨床的にはとても有意義な遅延型フードアレルギー検査ですが、解釈の仕方については誤った捉え方がされてきました。
実際の医療現場で、検査結果で陽性反応の出た食材を安易に除去してしまうという間違った指導がなされてきたのです。
その弊害として、本当の症状を生み出だす原因ではない食品まで除去となり、多品目に及ぶ場合は健康被害を招くリスクを冒してきました。
米国や欧州アレルギー学会でも、日本小児アレルギー学会でも、IgG抗体の診断的有用性を公式に否定しています。
フードアレルギーの原因食品の診断法として安易にIgG抗体を用いることに対して注意喚起をしているのです。
間違いありません。
遅延型アレルギーがあるからといって、育ち盛りの子供に、あれも食べてはダメこれもダメ、と食物の制限をしてしまえば、多品目にわたり栄養を欠乏させてしまう危険性があります。
ましてや、根本的な問題は腸内環境が悪いことであり、除去するだけの従来の方法では、せいぜい悪化を抑えることしかできません。
IgEの即時型アレルギーでさえ、重度でなければ、「少しずつ食べて免疫寛容を起こし克服する」ことが重要であることが分かってきているのです。
なぜ、育ち盛りの健康な子供に、遅延アレルギー食品を除去する必要があるのだ、あるわけなかろう、という話なのです。
つまり、IgG検査をして「私は食物アレルギーなので、〇〇は食べれませ~ん。」と安易に何品目も除去する健康な人を減らす為の「食物アレルギーの原因食品の診断としての有用性の否定」を、あたかも全ての人に有用性がないように受け取る医師や治療家が沢山いるということです。
検査の目的が全く違う者に対して、一緒くたに「有用性は否定されています」と説明しているのです。
ナンセンス極まりありません。
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また、「血清中のIgG抗体のレベルは単に食物の摂取量に比例しているだけである。よって、意味なし。」という意見もあります。
小麦を沢山食べている人が、沢山食べているから、それに比例して数値が高くなったとします。
それが、検査で分かったのなら、ラーメンやパンなどの小麦主食をやめて、主食を毎食お米にしたら改善します。
どこらへんが意味ないの?
食べたもの全て、量に比例して数値が上がるなら、本当に意味ないですが。
あと、良くある否定は「食べたものがリーキーガットにより、血流に入ったものがIgGアレルゲンになっているだけなので、アレルゲン特定の意味なし。リーキーガットや腸内細菌叢の乱れなど、腸内環境の評価にしかならい」というものです。
結局、上の否定と同じですね。
比較的健康な患者を想定しているのでしょう。
アレルゲンになっているなら、確実に炎症が起こります。リーキーガットとの無限ループです。
また、「検査は値段が高いので、自分で確認する方法として、怪しい食材を2週間抜いてみて、また再開してみて、体調の変化を記録すればよい」という案もあります。
小麦、乳製品では、有効かと思いますが、体調は複合的な要因であり、勘違いしてしまう可能性が高いと思います。
そもそも小麦&乳はアレルギーと関係なく除去をお勧めしています。
大半の人と医師の多くが、いまだに体調不良や健康の衰えが食物に起因していると考えていないことは大きな懸念事項です。
病気の原因を知らない限り、身体の苦しみは続きます。
私の初期の検査結果では、全体的にアレルギー反応があったものの、アワビ・コーヒー・キウイ・小麦・乳・カキ・バニラ・昆布に強い数値がでました。これらを食事から抜いて、代わりのもので栄養を摂りました。
この検査をしなくても、小麦・乳は食べていなかったと思いますが、コーヒー・キウイ・カキ・昆布などは積極的に摂っていたかもしれません。
この積み重ねはとても大きかったと思います。
私に関しては、間違いなく検査費用5万円以上の価値があったと思っています。
なお、私が信頼している栄養療法の先生は、「2週間でのローテーション食」というような甘い除去ではなく、「徹底排除」をすすめていらっしゃいますが、クリニックに通われず自己判断をするのであれば、栄養摂取に関するバランス感覚が重要になってくると思います。
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