また緊急事態宣言が出るようです。  


医療と経済の綱引き、ほんとどちらも辛い状況。

↑の、アメリカでまさにコロナ研究に第一線で携わってるウイルス免疫学者/医師の本を読了したので要点だけ。すんごくオススメします。

※ワイドショーに出てるような、トンデモ専門家の言い分をズバズバ切ってます。Twitterでも有名。多分日本で一番コロナに詳しい人の一人。ワイドショーは育休中目にしてましたが、ほんと毒。洗脳されない様注意です。


要約:
■コロナは接触感染より、飛沫感染のケースが圧倒的に多い!マスク無しで飛ぶのは2M。ただし、水分がない小さな飛沫はしばらく漂うから、部屋の換気が重要。(会食で極めて感染しやすいってこと)

■コロナは風邪ではない。インフルエンザの100倍の致死率。CFR(コロナやインフルエンザの確定判定が出てる人)の致死率はコロナ2%、インフルエンザ0.02%!

※新興国などは、ウイルス判定出来ずに亡くなる人が多いので、インフルエンザかもしれない、コロナかもしれない人として”IFR”として算出。IFRは母集団が多いから致死率が低くみえるが、CFRとIFRを混同して、致死率と言ってる人多すぎ。


■PCR検査は、陽性判定に使える(陽性は99.9%正しい)。ただし、陰性判定には使えない‼️(30%の陽性を見逃す)=旅行前の陰性判定は意味ない。



■コロナに感染後、2日ー2週間で症状が出る。ただ症状が出るまではPCRの性能では捉え切れず、逃しやすい(偽陰性になりやすい)。一方で、症状が出るまでの2日間が、感染力が最も強い。つまり、偽陰性の無症状者が感染拡大させてても、PCRで全員あぶり出す事はそもそも無理=人口全員にPCRしたところで意味ない。


■PCRは、鼻や唾液からウイルスをとるけど、人によっては、肺だけでウイルスが増えてたりするから、陰性になる。だから、何度PCR検査しても、検査精度を高める事ができない。


■なので、PCR検査は、濃厚接触者など陽性が疑わしい人を対象に、やる事が意味ある(陽性判定に使うモノだから)。つまり日本のクラスター対策は意味があって合理的。


もし、1000万に検査したら、10万人が偽陽性になる(99.9%は正しいけど、1%は偽陽性)。この人達を無駄に陽性者と一緒に隔離したら、感染させるし、医療圧迫するし、いいことない。そして偽陰性者は気楽に動き出すから、そのまま感染を拡大させちゃう。


■PCR検査を大規模にやったところで、感染を抑えた国はない。そもそも大規模にやってたのは、ドイツの一部とニューヨークのみ。これらは、クラスター対策やマスク手洗いを奨励してこなかったから、感染爆発で大失敗して、政治的な意味で検査充実させたけど、結局、感染を抑えたのは接触抑制だと見直されて、全員無制限にやる政策は終わってる。これらの国はいまだに換気が必要とは言ってないから遅れてる。クラスター対策を緻密にやっていった韓国や日本は、感染状況から三密、マスク、手洗いを真っ先に打ち出した。遺伝とかBCGとかそういうことではない(はっきりしたデータは無い)。


■モデルナやファイザーのワクチンは、新しい手法。コロナの遺伝情報を実験室で合成して作ったRNAワクチンだから、早く完成した。ただ新しいから過去何年ものデータがなく、動物実験のみだから今後副反応は出るかも、これは誰も分からない。ただ論理的には安全で、今までのデータとしても、想定以上に出来がいい。


■アメリカ、イギリスが前のめりに承認したのはコロナの死者が世界でも凄まじいから。リスクは承知の上で摂取、イケイケどんどん。日本は、2月からだけど、これらの先行する国を見ながら摂取可能だから、いいポジション。


一方で、安全性が高い伝統的なワクチンは、コロナそのものから抽出した遺伝情報を使うから、早く増やせない(猿に感染させて、地味に増やすみたいな感じ)。=開発が遅いが、安全性は高いから(塩野義、国立感染症研究所が開発中)、不安な人はこっちを待ってもオッケー。


■スウェーデンの、緩めのコロナ政策は、集団免疫を目指したものでは無い。それは最初から政府が言ってる。ロックダウンをしなかったのは、経済が持たないから。ワクチンが開発される1年間、実現可能な対策として、50人以上の集会はしないとか、何故か報道されないけど、接触対策を日本よりキツくしていた。

■コロナはものに付着しても、銅は8時間、プラスチックやステンレス48-72時間活性ある。
ただし、買い物や食べ物を購入後に消毒する必要なし。感染事例の報告がない。

一方で、ATM、エレベーターボタン、ジムの共有マシン、ドアは気をつけた方が良い。理由は、感染者が触れる確率の問題と考えられる。前者は触れる人が少なく、後者は不特定で多い。ただ手を洗い、多数の人が触る部分は消毒という今の対策で十分。衣類もウイルスが吸着しても再び剥がれて飛ぶとは考えにくいから、日常生活では大丈夫(病院は別)。

■トンデモ系専門家に注意。歯切れのいい意見に惑わされないで!常に公的情報(厚労省、分科会、内閣府など、多数の専門家の目が通ってる公的な情報)をまず目を通して。自論やエビデンス無しで決めつける人は疑いを持つこと。 

専門家と言っても、ホントにその道の専門家なのか、だいたい合ってる事言う人でも5%間違ったこと言う人もいる、人間なんだし。権威ある人やTVや新聞を盲目的に信頼せず、いろんなソースをみてクロスチェックしていきましょう。