「最も気楽に登れる3000m峰」。。 。乗鞍岳
夏山だとハイキングのレベルなので、今まで敢えて登らずにきました
ですが、雪山となると 独立峰ゆえに北西風が強いし 麓からしか登れないので、とたんにレベルが上がります
せっかく乗鞍岳に行くなら雪山で!と考えていたところ、1月14日(日)は冬型の気圧配置が緩んで高気圧に覆われる予報♪
急遽 山友Bさんを誘って、厳冬期の乗鞍岳を登る計画をしました
ですが、前日の13日は、バッチリ冬型の気圧配置で大雪予報。。。
なので、今回はスノーシューを携行することに
13日夕方 終業後に19時のアズサで松本へ
急遽の計画ゆえに、13日夕方まで仕事が入っていたので19時のアズサに乗るのが最速です😅
新宿駅のホームで13人の大パーティーと遭遇
当初は、日本人のパーティーと思って声を掛けてみたら英語での返答
聞くと香港から来た方々で、今回は八ヶ岳の赤岳を登りに日本に来たとのこと
2022年には、乗鞍岳も登頂しているとのことで、よく日本の山には来るようです
お互いの安全登山を願って、アズサに乗り込みました
21時46分 松本駅に到着
多少の雪と凍結はあるけど、殆ど雪はない感じ。。。ほんとにこの日(13日)は雪降ったのだろうか?
前もってレンタカーを借りていてくれた山友Bさんと合流して、早速の乗鞍高原観光センターの駐車場に向かい就寝。。。
今回は標高差1500mの長丁場なので、4時スタートを考えて3時に起床
早速、登山口のある乗鞍高原休暇村まで移動しようと思ったら、なんと車の鍵が行方不明に‼️
車内を隈なく探してみましたが見当たらず。。。どうしたものかと途方にくれていたら、運良く車外に落ちているのをBさんが発見!
ホッとして休暇村へ😅
少しスタートが遅くなったので休暇村で早々に準備をしてスタート(4時30分)
この旗が登山口の目印
登山口から少し進んでみて、ふと周囲を見ると、前日の降雪の形跡が殆どない。。。
ここで ふと、スノーシューは要らないのでは?と思いつき。。。
スタートも遅れてしまったし、アイゼンに換装した時の重さの負担を考えると出来るだけ軽量化したいところ。。。まだ登山口から殆ど進んでないのでスノーシューを車に置きに戻ることも十分可能。。。
締まった雪を踏み締めながら進む
スキー場の脇を上っていく
振り返るとマジックアワー
黎明の静かな時間が流れる。。。
樹林帯に入る手前で日の出を待つ
次第に大気はオレンジグラデーションに。。。
そして日の出
雪面が紅く染まりだす
陽の光で体感温度が上がるのを感じる
太陽のエネルギーは偉大です!
樹林帯に入ると斜度が増してきた
上へ上へと 高度を稼いでいく
森林限界に近づき、朝日岳が見えた!
剣ヶ峰(乗鞍岳)も♪
青空の下に真っ白な峰 テンション上がりますねー❣️
もう森林限界は間近
紺碧の空に向かって進む
正に、乗鞍ブルー❣️
振り返ると中央アルプスと奥に南アルプス
位が原に出た 雪原が広がる
剣ヶ峰(左)と朝日岳(右)のツーショット❣️
ついに森林限界
美しいシュカブラ(風雪紋)越しに剣ヶ峰を望む
荒天時には強風が吹き荒ぶ証
光の差し具合でできる影がシュカブラの美しさをより引き立てる♪
風が強くなってきて、トレースが消えていく。。。
まだトレースの痕跡があるからよいですが。。。
完全に森林限界を越えた
乗鞍ブルーに映える剣ヶ峰と朝日岳
肩の小屋口を目指す
北(右)を望むと北アルプス 綺麗に雪が付いている❣️
手前に穂高(左から西穂高岳、中央に奥穂高岳、右に前穂高岳) 左奥に槍ヶ岳
振り返ると日がだいぶ高くなってきた
雪の温度が上がって雪が緩むと踏み抜きやすくなるのが気になるところ
案の定、踏み抜き出してきた😅
肩の小屋口のトイレが見えてきた
肩の小屋口に到着(9時40分)
このトイレがいい風除けになったので、そこで休憩
この先は強風続きなので、楽しめるうちに お楽しみ♪
20分程休んで英気を養い肩の小屋を目指します!
肩の小屋までのルートを望む。。。
一応踏み跡あるけど、皆さんスノーシューを履いているので、ツボ足の跡は消えている。。。うーん、踏み抜きそうな予感😅
案の定、スノーシューの跡を辿っていくと、次第にズボッと踏み抜きだして。。。酷いと股上まで踏み抜く始末。。。
肩の小屋口から肩の小屋まで1時間くらいの行程
踏み抜きながらも進む。。。気温も上がってきて踏み抜くリスクも上がってきた。。。ペースが上がらずに焦りもある
でも、この好天! 出来れば登頂したいとの想いで肩の小屋を目指す
次第に風が強くなってきた
乗鞍岳稜線も強風が吹き荒んでいます
振り返るとBさん
踏み抜きに苦戦しているのかペースが遅くなっている。。。
高度を稼ぐ毎に風が強くなってくる
肩の小屋が見えた! この辺りから、風で新雪が飛ばされているからか雪は締まってきて、踏み抜くことも減ってきた
肩の小屋が近づくと、雪は硬くてアイゼンを装着すべき状況に
肩の小屋に到着(10時45分)
気温はマイナス4℃
風は強いが、そんなに寒くはない 山頂アタックの希望はまだあります!
山頂アタックのために、ヘルメット・アイゼンを装着してピッケルを出してBさんを待つ。。。
20分程待つとBさんが肩の小屋に到着
山頂アタックの準備のために Bさんに声を掛けてみたけど、返答は何と無く歯切れが悪い。。。Bさんは登頂する気持ちが既に切れているみたい
どうやら、ツボ足での踏み抜きの疲れと時間に追われるようにして上ってきたことがBさんを追い詰めてしまったようです。。。
肩の小屋から乗鞍岳山頂を往復で約2時間半。。。今から山頂目指して上手くいったとして肩の小屋に14時前に戻ってくる。。。そこから約2時間で下山。。。何とかレンタカーの返却時間に間に合うところ。ただ、温泉に入ってのんびりする時間はなくなるのはイタい。。。
厳冬期の乗鞍岳が晴れるタイミングと自分が登れるタイミングが合うことは そうそう無い。。。と思うと出来れば登頂したいところ
その思いとのんびりしたいBさんへの配慮や時間的に切羽詰まったスケジュールへのリスクへの配慮が交錯し。。。
今回はパーティー登山だし、時間的にもリスクがあるので、撤退することにしました。。。
最後に肩の小屋から乗鞍岳を望む
雪が風に舞って美しい。。。これを目に焼き付けて下山へ
下山中、まだ上ってくる方々とすれ違う
たいていスキーを履いている方々 下りは速いから、この時間からでもアタックできるのですね〜羨ましい!
雪煙舞う乗鞍
稜線の風は益々強くなっているみたい。。。
雪と風の芸術
風に削られて不思議な造形が生まれる
強風で下りはトレース消失
雪原を抜ければ風もおさまるので、もう少しの辛抱! 踏み抜きつつも進んでいく。。。
雪原を抜けた
ですが、想定外の事態が!
バックカントリースキーヤーの滑り後で登山者の踏み跡がかき消されて、踏み抜きリスクは変わらず続くことに。。。午後になって気温が上がり、踏み抜くことも増えてきた💦
しまいには、殆どの斜面がスキーやスノーボードの滑り跡で平されてしまい。。。
もう、踏み抜き地獄です😅
午後になっても好天は続き
快晴の中の乗鞍岳
あー登頂したかったなぁ〜と思いつつも、想定外の踏み抜き地獄での消耗を考えたら今回の撤退は正解だったかと
踏み抜きつつも何とか下りに下って、ようやくスキー場が見えてきた
スキー場の脇を下っていく
ヘトヘトになりながら休暇村にゴール(14時48分)
少し時間にゆとりが出たので、休暇村近くの「湯煙り館」で温泉を頂きました♨️ 単純硫黄泉の源泉掛け流し いい温泉です👍
併設の食堂で下山飯として「唐揚げ定食」を頂けて少しゆっくり出来ましたし、登頂はできなかったものの、いい〆となりました♪
これにて今回の山行はお終いです
今回は撤退という悔しい結果とはなりましたが、色々と学び・気付きがありました
乗鞍岳にBCスキーヤーやスノーボーダーが多いことを前もって下調べしなかったこと
独立峰による強風でトレースが直ぐに消えることをイメージ出来きなかったこと
重いからといってワカンもなしにスノーシューを置いていくという無謀な判断をしたこと
これらのミスが重なっての今回の撤退 いい勉強になりました
今年初の山が撤退という形になりましたが、今回の教訓を次に活かしていこうと思います!
いずれ、雪の乗鞍はリベンジします‼️