予定通り8時までに爺ヶ岳中峰を登頂できた
中峰登頂までの東尾根歩きについては↓
中峰山頂には、まだ誰もいない
そんな静かな山頂で雲一つない白銀の稜線が目に飛び込んでくる
南方を望むと手前右正面には、爺ヶ岳南峰
その中央奥には針ノ木サーキットの山々が観え、その更に左奥には槍ヶ岳も
遠く中央に槍ヶ岳 そこから連なる槍穂高の稜線
今日は、あちらの山々に挑んでいる方々も多いことだろう
中央奥にはスバリ岳、中央より少し左に針ノ木岳
針ノ木岳のピラミダルな山容が一際目立つ。。。個人的には、日本百名山に選ばれてもよかったのではと思う山の一つ
西方を望むと、立山連峰の山々
言わずと知れた立山
雪の立山三山は縦走してみたいルートの一つ
立山から視線を右に移すと剱岳
雪と岩の殿堂 やはり圧倒的な存在感
その右には毛勝(けかち)三山
そして北を望むと鹿島槍ヶ岳
特徴的な双耳峰の山容。。。これまた圧倒的な存在感
中峰山頂での眺望を満喫したので、南峰へ向かう
薄いトレースを頼りにしつつ、雪面に合わせてルートをとっていく。。。風で雪が飛ばされて氷結した雪面にアイゼンの爪を効かせつつ進む
中峰と南峰の鞍部に下って、南峰を見上げる
東(左)に張り出した雪庇を避けるように稜線の西(右)側に薄くついたトレース。。。
振り返ると中峰 こうして見ると中々の存在感
爺ヶ岳最高峰であることも納得
まだ陽射しが当たらず氷結した西側の斜面にアイゼンを効かせて一歩一歩足を置いて登り上げていく
そして、南峰を登頂(8時19分)
南峰山頂からの眺望も抜群だ
南東を望めば、八ヶ岳、富士山、南アルプス
南方には、針ノ木サーキットの山々の稜線がよく見える
左から、針ノ木岳、スバリ岳、赤沢岳、鳴沢岳(中央)、岩小屋沢岳
視線を右にずらして西方を望めば、立山連峰
左に立山 中央に剱御前 右に剱岳
鞍部に視線を落とすと、剱御前をバックに種池山荘
以前夏に白馬岳まで縦走した時に立ち寄ったことを思い出す
北を望めば、手前から 中峰、北峰、鹿島槍
雄大な後立山連峰の稜線が続いている。。。この時点で8時22分。。。中峰から北峰へ往復すると約50分。。。時間的に余裕があれば北峰へも足を延ばすつもりであったが。。。
この時間なら まだ時間的には余裕があるので、北峰まで足を延ばすことにした
そうと決めたら、さっそく再び中峰へ
中峰への二度目のビクトリーロード
二度目の中峰登頂(8時47分)
次に雪の爺ヶ岳に来る時には、更にこの稜線を辿って鹿島槍を登頂してみたいと思う。。。
北峰は中峰や南峰よりも標高が低い
なので、下り基調で北峰へ
稜線の西を巻くようにトレースがついているので、そのトレースを辿っていく
おそらく鹿島槍に向かった方々が付けたトレースであろう
西側を巻くのは もっともで
東側には大きく雪庇が張り出している。。。
北峰が迫る
先ずは、北峰の西側を巻いて進んで
北峰の先の無名ピークへ
無名ピークまで来ると目の前には、鹿島槍ヶ岳の雄姿
圧倒的な存在感。。。双耳峰の山容が谷川岳を彷彿とさせる
視線を左に移すと剱岳と北方稜線
荒々しい山容に、容易に人を寄せ付けない威厳が満ち溢れている
更に視線を左に移せば、立山
手前の白銀に光る山並みが立山を引き立たせている。。。美しい
気づけば風が完全に止んでいる。。。しかも10時近くなって陽射しもタップリなのでとても暖かく感じる
試しに素手になってみたけど、寒くない!
なので、ここでいつものお楽しみを素手で頂いてみた まさか2600mの稜線上で素手でカップ麺を食べられるなんて奇跡的!
食後のティータイムものんびりと
立山連峰を眺めたり。。。
鹿島槍を眺めたり。。。至福のひと時
まったりとお楽しみタイムを満喫できたので、北峰へ向かう
北峰は夏の登山道がないので、冬季限定のピーク
緩っと稜線を辿れば、程なくして北峰を登頂(10時8分)
北峰の北の小ピークを振り返る
よい展望台であった
北峰側から中峰を望むと、南峰側からとは全く違う荒々しい顔をしている
その雪の造形美に目を奪われた。。。
この光景も一期一会。。。この瞬間にこの場にいることに感謝
東(左)側の雪庇を意識しつつ稜線を進む
夏には辿れない稜線歩き♪
振り返ると、鹿島槍へと続く稜線の鞍部に冷池山荘
いつか冷池山荘の冬季小屋を使って雪の鹿島槍ヶ岳を登ってみたい
トラバース気味に中峰へ登り上げていく
中峰を3度目の登頂(10時44分)
同じ日に同じピークを3回踏んだことは、今回が初めて なかなか無いシチュエーション
陽が高くなって気温が上がってきたので、そろそろ雪が緩んでくる時間帯
なので、名残り惜しいけれど、下山へ
早朝のような雪の硬さはなく、踵でステップを作りながら下っていく
下りつつ南(右)を向くと、槍ヶ岳や針ノ木岳
中央左に前穂高岳 そこから吊尾根を経て中央に奥穂高岳 さらに大キレットを経て 右に槍ヶ岳
険しい稜線なので、雪が風で飛ばされて山肌が露わになって黒々と見える。。。
真っ白な爺ヶ岳南峰と針ノ木岳に視線を移せば
まるでまだ厳冬期のような白銀の世界。。。
北(左)を望めば、北峰
こちらも青と白の世界。。。3月に入ってもまだまだ雪深い
矢沢の頭に下って振り返ると
群青の空をバックに爺三人衆 南峰はここで見納めなので、しっかり目に焼き付ける
矢沢の頭には、上りの時にも見かけたデポされた装備がそのままになっていた
おそらく鹿島槍まで向かった方々の装備かと。。。
まだ戻ってないところをみると、鹿島槍を往復するのはかなり大変なのかと。。。
矢沢の頭で一息ついたら
急斜面の下りへ
雪が緩んできてステップが崩れやすくなってきているので、更に自らキックステップでステップを固めて確実に下っていく
そして、再び核心部のナイフリッジ
幸い、まだ雪は安定していて、通過に不安はなかった
ナイフリッジを越えてP2からの下りもかなりの斜度
ステップ切りつつ下っていく
下り切って振り返る
かなりの急斜面であった
P3へいったん上り返して
ジャンクションピークへ向けて下っていく
東尾根の麓が見えてきた
ジャンクションピークから振り返ると
爺ヶ岳中峰・北峰と鹿島槍。。。上りでは暗くて観ることのできなかった景色
稜線を拝めるのは、おそらくここが最後なので、じっくりと味わって
最後の激急斜面へ
いよいよジェットコースターのような急斜面になってきた
斜度は45度はあるし、雪は緩んで不安定なので
ピッケルで支持しつつ、場合によっては後ろ向きにクライムダウンして下っていく
長い長い急斜面を下りに下っていくと、堤防が見えてきた!
これが見えればゴールは近い
上りでは暗くて見ることのできなかった記念碑と道標もしっかり確認して
ついに登山口にゴール(13時47分)
最後まで雲一つない快晴であったことに驚き!
雪山装備を整理したら、下山温泉へ
登山口近くの「心笑(ここえ)館」へ
源泉掛け流しで加水加温なしとのこと。。柔らかいお湯だった
温泉を十分に楽しんでから松本まで戻り、登山前にも訪れた「唐揚げセンター」へ
今回は「チキンチキン定食」でガッツリ下山飯
その後 高速バスで帰京して、今回の山旅はおしまいです♪
今回の山旅は、とにかく異常な程に安定した天気に恵まれたことが大きかったです
初めて通るルートなので、先を見通せる状況は有り難かった
核心部のナイフリッジも不安なく通過できたし、最初から最後まで快晴の眺望を楽しめました♪
3月も後半になれば残雪期本番なので、今回のような白銀の世界は、今季はこれでお終いかもしれません
その意味でも、有り難い貴重な山旅となりました!