嶺朋(れいほう)ルート


北岳を登るルートは沢山ありますが、知る人ぞ知るバリエーションルートです


バリエーションルートですが、広河原から取り付けるのでアクセスはとてもよく、条件のよい時に挑戦しようと狙っていました


このルートの魅力は、ルートを辿り切って池山吊尾根と合流する辺りからの北岳の眺望

合流する辺りで視界が開けて、北岳バットレス(北岳を代表する大岩壁)をドーンと望めるのです!


せっかく嶺朋ルートを歩くならバットレスの眺望のご褒美が欲しいところですが、甲府駅を4時35分のバスに乗ってスタートしても嶺朋ルートを辿り切れるのは、おそらく11時前後。。。

夏山だと陽光の熱で雲が上がってしまって北岳はガスの中。。。なんてことになりやすそう

なので、空気の乾いた秋山狙いで考えていました


そんな中、9月24日(日)に ちょうど秋雨前線が南下して北岳が晴れる予報に♪


満を持して北岳山行に向かいました


前日午後10時に甲府駅に着き、お約束(??)の駅寝スペースへ。。。

夏山シーズンでないので、駅寝登山者は2〜3人(定住している方々もいらっしゃいますね。。。)


端の落ち着ける場所を確保!

朝4時台のバスまで暫しお休みです♪


翌日24日(日)3時に起床

駅前のコンビニで、朝飯のオニギリと山頂で楽しむためのノンアルビールを購入して、4時35分発のバスで広河原へ


6時28分に広河原に到着

今回はスケジュールがタイトなので手早く準備をして広河原インフォメーションセンターをスタート(6時33分)


まずは北岳登山口へ

北岳を綺麗に望めましたが、あいにく青空はなし。。。ちょっと不安を感じつつも先へ

 


お決まりの吊り橋


渡り切って左に進むと、また吊り橋


初めての吊り橋で新鮮


道なりに進むと東屋が見えてくる

この東屋を通り過ぎて二つめの東屋までの間に嶺朋ルートへの取付きが右手にあるとの前情報あり


意識して進むと、ルート脇の大きな木に赤マーク発見

更に奥に取付きらしき踏み跡もみえている


ここが嶺朋ルートの取付き

細い木に付いているピンクテープが目印です


上りだすと、いきなりの急登

息が上がりそうです💦


細い踏み跡と赤マークを頼りに進む


分かりやす所だと、これくらいの踏み跡がある


朝日が森に射して気分が上がる♪


前日に雨が降ったようで、苔も生き生き♪


ルート上には、けっこう倒木

︎踏み跡は、あるかないか。。。先に赤マークがなればルートとは思えない


取付き付近はブナの森


かなり立派なブナですね


ここも殆ど踏み跡がなし

苔むした所を進むので、気をつけていても滑る滑る


こんな標識も

嶺朋ルートを示すものかな?!


崩落地の脇を進む

ルート自体には影響はない崩落です


何度も倒木を乗り越えていく


振り返ると鳳凰三山の薬師岳

雲は多いけど青空が見えて嬉しい♪


ここもルートか?と思うところ

先に赤マークが無ければ、とてもルートとは思えない。。。


こんなに綺麗な赤マークも

だけど、これは例外で殆どの赤マークは掠れてきている。バリエーションだから赤マークあるだけでもマシではありますね


上ってきた尾根を振り返る

けっこうな急登💦


頑張ってくぐる


次第に薮が深くなってきた

倒木もあるし、この先はコースとは思えなかったが、よく見ると赤マーク 倒木を乗り越えて進む


苔が立派に育っている

この先はコースではないが、見入ってしまう


9時頃に視界が開けたが、あいにくのガス。。。

予報に反して天気は悪化していくのか。。。

 

紅葉の走り

陽射しがあれば、もっと映えるなぁ


と思っていたら、ガスが抜けて北岳が頭をだした!


ほんの1分で更にはっきりと北岳が姿を現してくる

 

陽射しも出てきた❣


意気揚々と進んでいると、赤マークがここで途切れてしまった。。。

この先はコースなのか。。。


先に進むとハイマツの幹が横に張り出している

この上を踏んで行けばよいのか。。。少し不安だったが、他に進めそうなところもなかったので進んでみると、先に小さな赤テープを発見! ホッとしました😅


次第にハイマツの薮漕ぎが本格的になってきた


視界が開けて、甲斐駒

花崗岩が光を浴びて光って雪みたい


藪漕ぎは続く。。。


北岳は更にガスが抜けてきた


更に藪漕ぎ。。。


と思っていたら、急に開けるところも


ここで再び踏み跡を見失う。。。

ただ、前情報で開けた所で踏み跡が消えるとの話はあったので、焦らず赤マークを探す。。。


木の枝に赤テープを発見!

よく見ると先に踏み跡を再び発見


薄い踏み跡を辿る


次第に薮が頭位の高さになってきた!


上だけ見ているとルートが分からなくなりそうだが。。。

足元を見ると抜けているので、抜けているところを辿ればOK


薮薮!


薮薮薮!!


気づけば、北岳にかかっていたガスは殆ど抜けてきている❣


薮の先に標識らしきものを発見!

稜線は近そう♪


ついに嶺朋ルートの終了点(下降点)に到着(10時18分)


池山吊尾根方面

青空が広がり、嬉しい❣


鳳凰三山


観音岳(右)と地蔵岳(左)

陽射しが当たった花崗岩が光って積雪みたい

甲斐駒ヶ岳

こちらも雪を被っているみたい


富士山

一時はガスが多くて眺望は諦めかけてましたが、視界が開けるタイミングで良く晴れてくれて、山の女神様が微笑んでくれたみたいです❣


荒々しい北岳バットレス

この絵が観たくて、嶺朋ルートを上ってきたので、感無量‼️


青空の下で、バットレスを目に焼き付ける


そうこうする内に、10分足らずで北岳は再びガスの中。。。


充分に眺望を堪能したので、先へ

ボーコン沢ノ頭へ


ボーコン沢ノ頭(10時46分)

左に間ノ岳、右に北岳 この角度から この二座を観ることが出来ることはなかなか出来ないかと。。。


青空に感謝して、少しのんびりした後、池山吊尾根を進んで北岳へ


池上吊尾根上で会った方は1人だけ

北岳を眺めながらの静かな尾根歩き♪


ウラシマツツジは紅葉し出している


振り返るとボーコン沢ノ頭と富士山


小さなピークのアップダウンが続く


あの小ピークを越えたら八本歯のコルのはず


ピークへの踏み跡は、ほぼなし

先の尖った岩を目指して進む


小ピークに着いたらガスが濃くなってきた


振り返ると歩いてきた池山吊尾根

もうすぐガスに包まれてしまいそう。。。


眺望タイムも終わってしまったようなので、先へ

まさに「八本歯」が進む先に見えてきた


けっこうな岩稜を進む


ここはクライムダウンで


下り切って見上げる


八本歯のコルに到着(11時42分)


10分程 休憩して先へ

池山吊尾根最後の上りです!


白峰三山の稜線は目の前

先には青空が見える❣


振り返るとガスで視界なし

ガスに追われるようにして稜線へ


吊尾根分岐に到着(12時20分)

面白い位 白峰三山の稜線を挟んで東はガスで西は青空!


振り返ると白峰三山の稜線で東からのガスが堰き止められている



西を望むと綺麗な青空の下に中央アルプスの稜線


北岳山頂でも青空を楽しめそうなので早速山頂へ!


北岳山頂(12時36分)

予定よりも30分早く山頂につけたので、少しのんびり出来そう♪


最近のお楽しみの山頂ノンアル

甲府駅前のコンビニで買ったノンアルビールを、持参した冷凍ペットボトルで冷やして、山頂まで運んできました 😁


まずは間ノ岳に乾杯♪


仙丈ヶ岳にも乾杯♪♪


青空の下、山頂で20分程のんびりして満足できたので、後はサクサクと下山するだけ


肩の小屋が眼下に

下りでも青空が続きそうです!


両俣分岐から仙丈ヶ岳と甲斐駒ヶ岳

ここで白峰三山の稜線ともお別れです


サクサク下って肩の小屋(13時26分)

昨年来た時には建設中だった新棟も立派に完成してました


肩の小屋越しに北岳

相変わらず、稜線の東側にはガスが溜まっている


帰りのバスまでそんなに余裕はないので、サクサク進む


小太郎山分岐に到着(13時43分)

 

振り返ると、北岳

バットレスとは違う顔の北岳も悪くない


小太郎山と奥に甲斐駒ヶ岳

時間があったら往復したいところですね! 眺望を楽しめるのもここまで


後は、草すべりの急坂を一気に下っていきます

ここでタイムを巻いて余裕を出したいところ


急坂をサクサク下って。。。


白根御池が見えてきた!


白根御池に到着(14時36分)

なんとか逆さ北岳も


白根御池小屋で一休憩


靴紐を締め直して先へ


後は、樹林帯を下っていく


けっこう急な坂も


長い下りを経て、おきまりの吊り橋に戻ってきました!


北岳を振り返ると

雲の中でした。。。


そして、広河原インフォメーションセンターにゴール(15時54分)


帰りのバスまで後40分程あるので、広河原山荘で生ビールで〆❣

広河原山荘で下山飯を食べようと考えていましたが殆ど売り切れ!日曜日だからですね😅


腹を空かせたままバスで甲府駅へ向かい、甲府駅で下山飯を食べることに

ベタですが、ほうとうの老舗の「小作」へ

「豚肉ほうとう」を頂きました♪


更にアミノ酸を補給したくて「馬モツ煮」も


エネルギー補給もしっかりできて、満足のうちに今回の山旅もお終いです♪




今回の山旅の最大の目的は「青空の下で北岳バットレスを望むこと


北岳バットレスを綺麗に望むには、天気の安定している午前中のうちに嶺朋ルートを上りきる必要があります。


そこで、荷物の軽い日帰り装備でのファスト登山で計画しましたが、狙い通りに嶺朋ルート終点で青空の下のバットレスを楽しむことができました♪


しかも、今回のタイムより10分遅かっただけでも青空の下でバットレスを望むことはできなかったので、一期一会のバットレスに感謝です😃