早稲田大学でのLC/MS技術指導:失敗から学ぶことは多い | 日本一タフな質量分析屋のブログ

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日本で唯一、質量分析に関するコンサルタント、髙橋 豊のブログです。エムエス・ソリューションズ株式会社と株式会社プレッパーズの代表取締役を務めます。質量分析に関する事、趣味の事など、日々考えていることや感じたことを綴っています。

今月の早稲田大学N研究室のLC/MS技術指導、先週の金曜日でした。3月から加わった4年生が、早速やっちゃってくれました。まぁ、小さな失敗ですけどね🎵

 

前回は、M1のサポートが3人いましたが、今回は1人だけ。5人の4年生中心に、学生達に測定操作を全て任せました(確認もせず)。

途中で、隣部屋の解析用PCで測定したデータを1つ見た時、ベースラインがやけに綺麗だなぁとは思ったのですが…

 

午後から加わったD1の学生が装置を見に行ったら、LCポンプのドレインバルブが閉まりきってなかったようで、カラム圧が低い状態(カラムに流れる移動相流量が少ない状態)で測定していました。多分、設定流量の1/5~1/10くらいしか流れていなかったと思います。

 

移動相流量は、最適な線速度になるように設定しているので、カラムに流れる移動相流量が少ないと言うことは線速度が小さいと言うことなので、クロマトグラムのピークがブロードニングします。また、試料中の成分が本来より遅い時間にカラムを溶出するので、見たい成分が設定した測定時間内にカラムから出て来ない可能性があります。

 

このLC-MSで使っているS社のLCポンプ、ドレインバルブが閉まりにくいと言う癖があり、最初の操作説明の時話したのですが。また、カラム圧力からいろいろな情報が得られるから、普段からカラム圧力を見る癖をつけるように伝えておいたのですが…

 

両方とも、4年生全員の頭からぶっ飛んでいたんですね(((^_^;)

 

カラム圧力が低いことに気付いた子はいたようなのですが、スルーしちゃったみたいです~(>_<)

 

何時間か使ってしまいましたが、失敗から学ぶことは多いので、無駄にはならないと思いたい(学習して欲しい)です❗

 

傍らに付いて事細かく指導する、所謂¨転ばぬ先の杖¨的なやり方をするのは簡単だし結果は出ますが、学生達の考える力、感じる力は育たない。基本的なことを一通り教えたら、まずはやらせてみる。失敗してもそれを教訓にすればいい♪
学生達には、そーゆースタンスで接しています。同じ失敗はしないでくれよぉ…

 

 

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引用元:早稲田大学でのLC/MS技術指導:失敗から学ぶことは多い