液クロ分取屋小原佐智子のブログ:SFCのモディファイヤーについて | 日本一タフな質量分析屋のブログ

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日本で唯一、質量分析に関するコンサルタント、髙橋 豊のブログです。エムエス・ソリューションズ株式会社と株式会社プレッパーズの代表取締役を務めます。質量分析に関する事、趣味の事など、日々考えていることや感じたことを綴っています。

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今回はSFCで用いられるモディファイヤーについての記事です。。

 

SFCは超臨界流体クロマトグラフィー(supercritical fluid chromatography)の略で、主に移動相として超臨界状態のCO2と有機溶媒を使って分離する方法です。SFCで使用する有機溶媒を特別にモディファイヤーというようです。

液クロを使っている方にとっては周知な事実だと思いますが、測定しようとする分析種によって移動相のpHはとても分離に影響します。一般的に酸性の化合物を測定する場合、移動相は酸性に、塩基性の化合物を測定する場合は移動相を塩基性にした方が分離が良くなります。それはSFCでも同じです。

2015年まで、とあるテーマの化合物はSFC(モディファイヤーにMeOH)での分取がとてもマッチしました。2016年になってそのテーマが無くなってくるとなかなか良い分離が得られる化合物が少なくなり、SFCを分取で使う機会が減っていきました。最近扱う化合物が塩基性という特徴があり、順相のキラル分取で0.1%ジエチルアミン(DEA)を使用していることから、SFCでもモディファイヤーのMeOHに入れてみました。すると、あら不思議。分離も良好で分取に使えるではありませんか!SFCではエバポでの濃縮のみで返却していますが、分取後のNMRでもDEAが残っているようには見えませんでした(正社員の人に測定してもらいました)。ただし、塩基に弱い化合物だと目的物が壊れますので注意が必要です。留意してお試しください。

sfc

 

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