国債の安定消化の裏で起こっていること | グレッグのブログ

グレッグのブログ

ブログの説明を入力します。

国内の生産能力を増加させるのには何が必要でしょうか?

供給の式 Y=A F(K , L)でした。

Kは資本、Lは労働 Aは技術力でしたね。


日本は人口が減っていくので生産能力をつけるには資本とそれをうまく活用できる技術力が必要です。

そもそも円高では日本の設備も雇用も世界に比べて割高になります。

ですから、輸出する設備も雇用も不要です。もしかしたら、国内で消費するものでさえ、運賃等を考慮しても外国で作らせて輸入した方が割安かもしれません。

そうなると日本で設備投資は起こりませんし、雇用も拡大しませんね。

円高では非常に生産能力が低下すると容易に想像できます。

こういう経路を通して国民は所得の低下予想を持てば需要も増えませんし、将来に不安を抱くようになるでしょう。そして企業も負債を返済します。不要な設備や雇用は持っていてもランニングコストがかかるだけですから。

そうなると金融機関には流動性が溢れてきます。その資金が国債購入へ向かっているのです。


国債は一部公共事業などの国内の設備拡充にも使用されますが、最近ではめっきり減らされました。

そしてほとんどは高齢者の年金補填と医療、介護などの社会保障費に消えていく。

つまり企業が生産設備を充実させていたおカネが返済され、高齢者福祉へとおカネが回ってる状態です。

こんな国に未来はあるでしょうか?


人口減少社会であるなら尚の事、設備を充実させ完全雇用の状態にしなければならないはずです。

完全雇用で労働に携わる人口が多く、就業期間が長期に渡れば技術力もついてきます。

技術力とは、カッコいいイノベーションだけではありません。

例えば接客で今年より来年の方が顧客を多くさばけるようになったとか、創意工夫でネジの性能が上がったとか、労働者の移動でチームワークができて売り上げが伸びたとか・・そういう小さい積み重ねだと思うんですね。

こういう技術力の進歩は長く景気が安定することでもたらされるものでありましょう。


生産能力を上げていくには企業の設備投資と雇用の拡大と景気の安定化が必要です。

そしてそれは政府しか主導できない。

国債の安定消化の裏で日本の生産能力が低下していることを忘れてはなりません。