http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110922-00000967-reu-bus_all
FRBが追加緩和策を出した。
バランスシートの拡大をせず、保有国債償還の長期化を計る「ツイストオペ」を実施した。
これは短期国債を売って長期国債を同額買い入れるオペレーションである。
保有国債のうち短期国債の割合が多ければ、中央銀行は機動的に動きやすい。
引き締めも容易である。
しかし、長期国債ならば償還期間が長いので償還に充当する資金を市場から引っ張ってくる必要がなくなる。
つまり長い期間、緩和状態が続く予想を市場に生む。
しかし、株価は失望売りで暴落した。
今の貨幣量では貨幣が足りないという市場からのメッセージである。
貨幣需要が強いので、現在の貨幣供給では十分にリスク資産に貨幣が回らないと市場は判断したはずだ。
ヘリコプターベンは完全に敗北したと思う。
3-4%のインフレになるまでは貨幣供給を続けると強いメッセージを出し新たな資金供給を行えば、この暴落は間違いなく避けられたに違いない。
株を買うのも、不動産を買うのも、消費をするのも将来を予想して国民が貨幣をその他の財、サービスに変更していくものである。
貨幣の価値が今後も下がるという市場の予想がなければ、景気が悪い見通しを覆すことなどできないはずだ。
貨幣は使われるからこそ、誰かの所得になるのである。
景気が悪い、見通しが暗いなら尚更、貨幣の量を増やし続けることでその他資産の魅力を押し上げなければならないはずだ。
株や不動産の価値が下がっても、それより貨幣価値の下がり方が大きければ貨幣は使われる。
バーナンキは政治的な金融タカ派に屈したと思う。
非常に残念に思う。