「経済成長って何で必要なんだろう?」
飯田泰之駒澤大学准教授の対談集なんですが、それに面白い事実が載ってました。
大体、普通の国は平均年2%くらい経済成長するものである。
つまり、極論ですが一人当たり100個の製品を作っていたのが、翌年には102個作れるようになる。
でも、需要量が100個のままで行けば、年に2%ずつ人が不要になる。
だから完全雇用を達成するためには、年2%ずつ需要を増やさなければいけない。
巷では「経済成長なんてしなくてもいい」「日本は豊かになりすぎた、今後は経済成長にこだわらない生き方を模索しよう」なんて妄言が飛び交う。
そういうことを言う奴に限って、いいスーツ着て脂ぎった顔してる。
ふざけるな、と言いたい。
一方で経済成長がなくなったせいで、ロストジェネレーション世代が生まれ、不安定な非正規雇用に甘んじ過酷な生活を強いられている若者がいる。
そういう団塊ジュニア世代は本当に被害者であろう。
経済音痴政権とトンデモ日銀とそれを担いできたマスコミと御用学者。
もう20年、脈々とこの系譜は引き継がれている。今も絶賛継続中である。
僕は個人的に再分配政策が好きである。
しかし、今の年金制度には反対である。
年金とは本来、富裕な現役世代が貧しい引退世代を支える制度である。
しかし、今や貧しい若者がなけなしの金を富裕層たる老人に配っている。
そしてデフレである。
デフレとは債務者から債権者への所得移転である。
貸す方が楽で返すのが大変なのである。
つまりここでも老人の若者イジメがある。
そして最後は経済成長なんかしなくていい・・・お前が言うな!
こんな国で若者が不平も言わず、黙々と辛い境遇に耐えているかと思うと情けなくなる。
年金改革を、社会保障改革を、そして何よりインフレを渇望するのがなぜいけないのか?
政治家は何をやってるんだ?そう、票読み。それしか興味がないから。
まったく絶望的な国である。