今こそインフレターゲットを | グレッグのブログ

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おうごんマムルさんのレスに興味深い記述があった。

政府がいくらでも国債を刷り、日銀がいくらでもカネを刷っていいわけない、という反論。

確かに、これは非常に的を得ている。


震災後の状況は混とんとしている。

政府や日銀が需要を増やすような政策は、イデオロギー的に受け入れられない層もいれば反面、実際危ないかもしれないからだ。

震災後、電力不足による供給低下もあり、勿論需要の不足もある。

どちらが、極端に落ち込んでいるのか、まだはっきりとはわからないのだ。


例えば、需要を増やすような政策で円安になれば資源価格は高騰する。

そして電力料金の高騰に拍車をかけるかもしれない。

それは経済対策としてはまずいかもしれない。

だが、円安になり日本人の人件費が相対的に下がれば輸出が増え好景気になるかもしれない。

はっきり言って需要と供給の棄損の大きさがインフレ率を決めるんだから、答えは誰にもわかっていない。


そこで政府は明確にインフレターゲットを決めればいいと考える。

3-4%のインフレターゲットを設定し、需要を活性化する政策を打てばいいだけだ。

3%以下なら復興国債を日銀が引き受ければいいし、4%以上のインフレになれば利上げをして増税を考えればいいだけだ。

本来、金融財政政策ってそういう性質のものであると思う。

先進各国、採用している政策である。

日本ができない理由なんてないはずだ。

実際、インフレターゲット採用国のインフレ率は驚くほど安定してる。

できないと今の日銀総裁が言うなら、簡単なことだ。

出来る人に代わってもらえばいいだけだ。


こういう政策のダイナミズムまで否定しているのが今の日銀だ。

そして政府は日銀の言いなりなのである。

中央銀行の独立性とは、手段の独立性のみである。

インフレターゲットなどの目的の独立性は、普通の国では政府が決定するものだ。

間違った独立性がこの国の復興の足かせになっていることは間違いない。