政府支出と貨幣数量理論 | グレッグのブログ

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firedog様から質問がありましたので考察してみたいと思います。

MV=PTに対して政府支出は既存の貨幣が動きますのでVは上がるであろうと思います。

ですがMは上げません。政府支出で通貨供給量は増えません。

右辺については異論はあるでしょうが、これまで何度も書いてきましたが政府支出は利子率を上げ国内貯蓄を減らし通貨高を招き純輸出を減らし全体としては産出量を上げない可能性があると思います。ですから財政政策単独ではTはあがりずらいでしょう。

例えば小泉時代、典型的な金融緩和+緊縮財政でしたが純輸出を上げ通貨安で、それなりの景気回復をしました。しかし、金融緩和が不十分であったのでデフレから脱却できず国内景況感はないままでした。

現在、復興のため、多くの財政支出を必要とします。

国内の利子率を上げないよう通貨高にならないように、徹底的な金融緩和が必要です。

インフレ予想が実際のMを上げ消費を増やし国内投資の増加をもたらします。

そして需要が多くなればTが上がります。それ以上の需要の増加に対してはPが上がってくるでしょう。

潜在GDPまでの需要過多は価格を上げません。

それがGDPギャップで20-30兆円と考えます。

財政には中立命題という消費減退要因、通貨高による純輸出減退要因があります。

それを防ぐには金融緩和の併用をしなければPTは上がりません。