リカードの提唱した比較優位論を紹介してみたい。
教科書的なことはちょっと面倒くさいし、詳細に知りたい方は専門書をご参照ください。
比較優位があるくらいなので絶対優位もあるはずだ。
例えば、日本の自動車産業とオーストラリアの自動車産業では日本の方が絶対優位産業である。
資源、ここは労働力と仮定すれば、が有限であるなら、一人当たりの生産性は日本の方がはるかに高い。
今度は農業を考えてみる。
日本とオーストラリアの農業の絶対優位は明らかにオーストラリアが高い。
日本では比較優位産業が自動車産業>農業
オーストラリアでは比較優位産業が自動車産業<農業とする。
極端に考えて、日本は農業を止めて自動車産業に特化する。
オーストラリアは自動車産業を止めて農業に特化すると、同じ労働力を比較優位産業に集中させた方が互いの利益は大きくなり結局は日本ではより多くの農産物を、オーストラリアではより多くの自動車を買う所得が発生するというのが比較優位論だ。
これがTPP推進派のバックボーンたる経済理論のざっくりとした論点なのである。