☆エルマーティーリー氏☆
☆「ブラントン蒸留所マスターブレンダー」☆


1994年
バーボンフェスティバルのパーティーの中

色々なブースで飲んで

メーカーズマークのサミエルズ氏
ヘブンヒルのシャピロ氏
ジムビームのブッカーズ氏とお話をしていると

背後からトントンと肩を叩かれた

振り返ると赤鼻の酔った人の良さそうなお爺さんが

ニコニコと立っている何やら話しかけてくれているが

英語が不得意の自分に対して酒が入った英語がわからない

取り敢えず名刺交換をして名前を拝見したら

なんと
あの超スーパーバーボン・ブラントンを世に送り出した

エルマーティーリー氏だった

イメージ 30

思わず抱き付いてしまいました


『スーパープレミアムバーボン・ブラントン』は
1984年、ケンタッキーの州都フランクフォート市の
市制200年を記念して誕生した

ケンタッキーにたどり着き
激動の時代を乗り越え
ウェスタンカルチャーを生み出した
開拓者たちに心から敬意をこめて
ケンタッキーダービーのダービー馬と騎手を
キャップに冠した八面体のボトルに入れられている

ブラントンは、エンシェントエイジ社の
ディスティラリーに40年間勤め
「ディーン・オブ・ケンタッキー=ケンタッキーの長老」と呼ばれたバーボンづくりの名人
アルバート・ブラントン大佐の名をとって生まれた
そして、大佐のバーボンづくりの技法を身体にしみ込ませた愛弟子、エルマー・T・リーによって

世に出されたのである
2013年に他界してしまった
エルマー・T・リー氏の後を継ぎ
現在はその巧みな技術を若きマスター・ディスティラー
ハーレン・ウィートリーが引き継いでいる

『H倉庫のみ』
ブラントンとなる原酒は4回の夏を越すまでに
マスター・ディスティラーを含む少なくとも
3名の官能検査員が、味わい、深み、香りを毎年確かめて

ブラントンにふさわしい予感を秘めた樽を選び出す
彼ら全員の厳しい判定を通った樽だけが
AからZまであるウェアハウスのH倉庫に移され
再び熟成の時を待つ
ブラントンがH倉庫のみで貯蔵される理由は
「芸術はデータに置き換えられるものではなく
そしてそれは
今まさに神の手に再び委ねられているから
原酒たちは、ここでチャコール・フレーバーに
円熟味を加え、静かに呼吸を繰り返し
神にその取り分を捧げながら
さらに4回のブルーグラスサマーを経験し
ブラントンになるのである

通常、バーボンは味の均一化のため
いろいろな樽原酒をブレンドする
しかしシングルバレルバーボン・ブラントンは
厳しいチェックにパスした原酒を
ただひとつの樽からのみボトリングする
たとえ同じブラントンとなる原酒の樽であっても
混ぜ合わせることは決してしないのである
1樽の原酒からは約250本のブラントンだけ
選ばれた原酒はマイナス1度まで冷却され
16枚の特殊フィルターでろ過されボトルに詰められる
この方法を
エルマー・T・リー氏が考え出した

ブラントンは種類も豊富で
基本の熟成年数は8年
度数の違うものや年数により
ボトルのカラーやラベルの色を変えている

ゴールド・スタンダード・ブラック

シルバーは今は手に入らない

グリーンも貴重である

フロムザバレルは原酒のまま瓶詰65度位ある

ラベルは手書き

エルマー・T・リー氏の名前を携えてボトルもある

50.35度

シングレバレル
原酒は『イーグレアー』『ベンチマーク』と
そうそうたる品物で単体でも超人気のバーボンを
ブレンドして作られている
「バッファロートレース蒸留所」の意気込みと
エルマー・T・リー氏への尊敬の念が伝わってくる

エルマー・T・リー氏100歳記念ボトル

スーパープレミアムボトル

2024年
超貴重な非常に魅力的ブラントン

 141.9 プルーフ
ブラントン史上最高アルコール度数


☆☆☆☆☆

アメリカ・ケンタッキー州で生まれたバーボンを

作り手と作り手の家でそのバーボンを飲む

一言では言い表せない幸せ

 

その夜は疲れてしたたか酔っているのに
興奮して眠れなかった

朝6時頃まだ皆が寝ている中
朝露に濡れたグリーングラスの芝生の上を裸足で歩いた


※元の記事「フル」
第一回アメリカケンタッキーバーボンウイスキーフェスティバル | BAR遊酒民【BAR時代屋】 (ameblo.jp)