カクテルやジュースなどの名前でよく見かける
「フィズ」
フィズカクテルには
ジンフィズやバイオレッドフィズなど様々な種類があります
今回は少し「フィズカクテル」のお話をしたいと思います

「フィズ」の意味・由来
フィズとは
アルコールと柑橘(レモン)と炭酸水を加えた
カクテルなどを総称した飲み物のことで
フィズ(fizz)とは「泡立つ」という意味です
フィズというのは
炭酸水が弾ける「シュワシュワ」という音から
名付けられたといわれています
「フィズフィズフィズ」って聞こえるのですかね(笑)

フィズの定番「ジンフィズ」のレシピです
・ジン45ml
  ・レモン15ml
・砂糖1tsp
  ・ソーダ水適量

ジンにレモン果汁と砂糖を入れシェイクしグラスに注ぎ
炭酸水を加え氷を入れて完成です
炭酸のシュワシュワとしたはじける泡と
爽やかなレモンの酸味がすっきりとした味わいです
時代屋では砂糖を入れずに

ジンとレモンの甘みで仕上げることもあります

 


ジンフィズはアメリカ生まれのカクテルで
1880年代後半
アメリカ南部ニューオリンズにあった
「インペリアル・キャビネット・サロン」というバーの
オーナー、ヘンリー・ラモス氏が考案した

「ラモス・ジン・フィズ」
が原型と言われています
レシピ
・ジン40ml

 ・レモン10ml

 ・ライム10ml

・砂糖1tsp

     ・生クリーム20ml

・卵白1個分
      ・オレンジビターズ2dash

 ・炭酸で満たす
※三人がかりで交代しながら15分シェイクしたそう


又リキュールを使った「フィズ」は
何でもいけます(様々なリキュール)
ただ砂糖は加えないでください
昔のカクテルブックを見ると「砂糖」を入れたものが
多く記載されていますが甘いリキュールになぜ
砂糖を入れたのか意味が分かりません
コクを出すためか甘い物への憧れか
ジンフィズからの流れなのか
不思議です

日本では1970年代から1980年代中頃まで
よく飲まれていました
ボトルにリキュールと酸味が入った物まで販売され
自宅で炭酸水を注げば簡単に楽しめました


ジンフィズに至っては
我が国でも素晴らしいオリジナルが生まれました

銀座「BARルパン」では
卵黄を入れた「ゴールデンフィズ」

(キューリの和え物も旨い)

卵白を入れた「シルバーフィズ」
戦前卵が貴重だった頃
贅沢に卵を入れ体力と気力を養ったのでしょう

圧巻は

大正11年(1922)創業の「東京會舘」内
「MAIN BAR」で提供される
「會舘風ジンフィズ」です

なんと「ミルク」を入れるのです
その昔
東京會舘は終戦後GHQの接収を受け

昭和27年(1952)まで
『アメリカン・クラブ・オブ・トーキョー』
と名前を変えている

そこでGHQの将校たちが

昼間からこっそり飲むために

バーテンダーが気を利かせて作ったのが

誕生のきっかけと言われています
ミルクとジンという組み合わせは
1950年代からのカクテルブームの火付け役になりました
見た目はミルクを飲んでいるように見えますが
しっかりジンが効いています
クリーミーで泡立つテクスチャーは
生クリームの様なフワフワした泡が唇をくすぐり
嫌味の無い甘さが口の中に広がります
「あ~飲みたくなった」

         レシピ

         ・ジン40ml

         ・ミルク60ml

         ・レモンジュース10ml

         ・シュガーシロップ2tsp(多めに)

         ・ソーダ適量
※ソーダを注いだ後バースプーンを入れガシガシと混ぜ上げ
泡を立ち上がらせる
 


フィズとは一体何なのか
意味や由来や種類を知ると
より楽しく飲めるようになると思います
最近はミクソロジー・ニューウエーブカクテルの影に隠れて
あまり頼まれませんが
ぜひいろいろなフィズを楽しんでみてください

             ※東京會舘ホームページより


お待ちしています