『南信州からゴッホへの贈り物』
プロジェクト
 
☆大好きなアブサン☆
 
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私が
1988年に起業した頃はヘルメスのアブサンか
モロゾフしか
国内には存在しなかった
代用酒のパスティスは
リカール・ペルノ・ウゾ等
は人気があった
(ネットもない時代で情報も少ない)
 
1992年にピーター・メイルの
『南仏プロヴァンスの12か月』が発刊され
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この本に「リカール」の話が出ていて
1995年に「ペルノリカール社」
主催のカクテルコンクールが開催され
これを機にアニス系のお酒が国内で爆発的人気になる
 1915年に製造が禁止されていたアブサンが
1981年に
WHOがツヨン残存許容量10ppm以下なら
承認するとしたため製造が復活
2001年フランスで解禁
2005年3月1日にはスイスでも正式に解禁
2007年アメリカでも解禁
(州によってはまだ禁止の所も存在する)

ただ密造酒もあたりまえにあった
その後
日本国内にも輸入が始まった

「アブサン東京さん資料」
 
2012年恵比寿にある
アブサンバーオーナーの
伊藤氏に会いに行く
縁に感謝
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絵もたくさん制作
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もずく作
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もずく作
 

 2016年春
ましのワインさんの醸造家竹村氏の畑を借り
「ワームウッド」を植え
元気に育つことが分かり
2017年本格的にプロジェクトが動き出し
同じ年「アブサンの文化史」が和訳され
翻訳家の浜本隆三氏も招き苗付けをした

2018年春、ましのワインさんに蒸留器が設置
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2018年3月25日
名古屋のバーテンダー達と苗付けをすることになった
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BARねじ錐 齊藤さん
Bar Reserva吉田さん
  BAR PARTAGE 安田さん
Bar Ragtime 西さん
BAR Kreis 舩戸さん
  CURTAIN CALL 垣内さん
東急ホテル 田中さん
☆☆☆☆☆

前後するが1995年09月03日
ペルノ・リカール・ジャパーン
『パスティス・カクテル・コンぺティション』
入賞作品
「chameau・transporter」シャモートランスポーター
                            
                             リカール・・・10mm
ミルウッドウイスキークリーム・・・40mm
                             ウォッカ・・・10mm
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なぜか新聞。各種報道では「月の砂漠」で紹介された・・・
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このイメージかな?
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こんな物も頂いた
☆☆☆☆☆

さてさて本題に入りますよ(^o^)
 
南信州産アブサン製作作戦開始
2016年3月17日

試験的にニガヨモギを植えてみた
畑は竹村醸造家の所有する場所をお借りし
無事育つことを確認
いけるぜ☆
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畑がいいから根付きがいい
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すぐにわさわさ
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一年目の収穫
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わさわさです

翌年本格的に
二回目のワームウッド苗付け
2017年3月17日
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息子のパーリンカ健と
アブサン文化史の翻訳家
浜本氏を招いて
苗付け
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「とてもいい本です」
買って下さいませm(_ _)m
 
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次はスターアニスの準備
これは気を付けないと
日本名「トウシキミ」国内自生は無く
そっくりな「シキミ」が自生しているが
有毒成分のアニサチンを
含有していて大変危険である
そこで「八角」「スターアニス」の種を取り出し植える事にした
種付けに適した温度は17度~20度今がジャストな気候
発芽率は3~4%さてどうなるでしょうか('◇')ゞ
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(詳しい危険性はこちらで)
http://www.tokyo-eiken.go.jp/assets/plant/sikimi.htm
日本国内に自生はないし
発芽率がめちゃくちゃ低いので無理かな~^^:
残念ながら発芽確認できず
 
 
苗植え終了後
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ニガヨモギ草餅で乾杯
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苦くて旨し
 
2017年10月30日
刈り入れ
去年植えたものと今年のものを合わせると量的には問題なし
やはり香りは2年目の物の方がいい
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乾燥させて保管
 

2018年3月25日
三回目の苗付け
今回から愛知県のバーテンダー達が参加
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大人数なのでみるみる植わって行く
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子供達もお手伝い
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今回は思いっきて植えたぞ
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↑三ヶ月後
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天候もよく元気に育っています
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醸造家竹村氏が見えません
 
 
2018年7月29日日曜日
刈り入れです
苗付けのメンバーと美魔女参加
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わさわさ
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熱いね、終わったら川遊びに行きましょう
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研究中
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安田さん180センチニガヨモギも180センチ
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11月まで乾燥させます
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浜本先生から翻訳の際使用した
貴重なアブサンレシピ資料を頂いた
方向性が決まる
乾燥終了して裁断・インフュージョン(浸漬)
10月26日金曜日
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いい香りです
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洗濯袋に詰めます
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続いて
インフュージョン(浸漬)
今回は
オードビードバン60度200リットル
(メルロー・カベルネソーヴィニヨン)
に漬けます
なんと贅沢な
メタノールが気になりますが
解除方法は後程

他のレシピは
               タンク220リットル                                       ワームウッド11.5キロ今回収穫分全部
スターアニス2キロ...
ヒソップ500グラム 
フェンネル1キロ
simple is best
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投入・甘苦い香りが立ち込めます
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はい 220リッター満タン
このまま2週間放置

4日後いい色が出てきました
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まもなく蒸留です

2018年11月11日11時蒸留開始
(記念すべき第一回目の蒸留は竹村氏の誕生日です)
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いい色と香りです
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沢山のワームウッドのおかげでいい香りが出た
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先に加水します
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沸々してきました
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出てきました
感動の瞬間です
25年越しの夢が液体になりました☆
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少し度数が高すぎますね・・・
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皆の情熱が伝わりすぎたかな~
名古屋のバーテンダー
浜本先生も駆けつけてくれた
 
味は1915年禁止前1800年代の
アンティーク調に仕上がった
贅沢なワームウッドのおかげだと思う
プレーンと樽熟を考えている
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後は申請がおりるのを待つのみ、どの位かかるだろうか・・・
只この待ちのお蔭で
蒸留後分子レベルでの
アルコールと成分がバラバラで落ち着かない
状態を安定させる事ができると思う
メタノールも強い
そういった物を商品にする方法で
その昔、Cusenier(キューゼニア)蒸留所が開発した
製法Oxygenee (オキシジェネ)と言うものがあります
人為的に酸素を送り込んで作る酸化熟成促進法
(強制的に空気を噴射させ熟成したようなまろやかな味わいにする方法)など
いくつかの方法がある

許可待ちのお蔭でじっくりと樽熟・タンク熟ができるので
マリアージュもされ安定した味わいになり
メタノールも落ち着くと思う
その後熟成中のアブサンのメタノールの量も
体積比で0.1
つまり1Lあたり約1000mg以内に安定した
竹村氏のお陰だ
 
2018年11月
サンプル瓶
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☆☆☆☆☆
 
2019・4・29ラベル完成
 
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プレーン用ラベル
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タンク貯蔵
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☆☆☆☆☆☆☆
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赤ワイン樽用ラベル
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樽熟中
 
☆☆☆☆☆☆
 
 
『アブサンぷち知識』
儀式
 アブサンファウンテン
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当然の如く
フランス人はアブサンを偉大なお酒に育て上げ
『アブサンを飲む儀式』を発展させて行きます
それは『葉巻』と似たような
ただ火を付けて吸うのではなく
吸う前の儀式を自分の好みの
道具で楽しむ事に似ています
 
【アブサンファウンテン】
アブサンの儀式とは
はじめにアブサンに冷水を加えます
これは、70度ほどある酒を薄めるという意味だけでなく
「ルーシュ」と呼ばれる白濁する効果を生み出します
ルーシュは、視覚的に印象的ですばらしい光景です
光の加減で
アブサンが深い緑色から乳白色に変化していくのです
それはグラスの中で起こるマジックといった感じです
ルーシュはまた、化学的にも興味深い現象で
それは「ウーゾ効果」と呼ばれています
基本的に、水がアブサンとまざると
アブサンの持つエッセンシャルオイル成分が
アルコールから水に溶け出して
自然発生的に乳化していきます
これがアブサンが白濁する原理で
この現象は長い時間持続します
なにより、冷水がアブサンには不可欠と言われており
「生ぬるいアブサンは、とても飲めたものではない」
という19世紀の記述があるそうです
 
こんな素敵な絵があります
 
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今度やってみよう(^o^)
 
一人用の
【アブサンドリッパー】
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昔々買っといてよかった
 
【アブサンスプーン】
アブサンは穴の空いたスプーンの上に角砂糖を置き
水を1滴1滴たらしながら砂糖を溶かす方法で飲まれます
フォークでもアブサンの儀式は可能ですが
全盛期の1800年代の角砂糖は
今の角砂糖と違いでこぼこしていたので
フォークではうまくバランスを取ることが出来ませんでした
ですからフランス人がアブサン専用のスプーンを発明した訳です
当然芸術家達も各々のスプーンを作りました
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スプーン
 
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スプーン入れ&シュガーポット
アブサンを飲むことは
感覚をくすぐる道楽であり
だからこそ芸術家たちが愛飲していたのです
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芸術家たちの飲み物というアブサンの名声にもかかわらず
アブサンはまず一般大衆の飲み物でした
芸術家達がアブサンを楽しんだのは
人々が一緒になれるお酒であるからです
彼らはアブサンを文化として楽しんでいたのです
 
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1. アブサンの起源は18世紀にスイスのヌーシャテル州ジュラ地方
      ヴァル・ド・トラヴェールの薬用酒
  また初の蒸留所はス イス、クヴェに1797年に設立された
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ペーター・モジマン氏撮影
 
2. アンリ・ルイ・ペルノー氏
(のちのクヴェ蒸留所の義理の息子)は1805年、節税のためにフランスの国境を超えて新事業をはじめた両国境で、アブサン蒸留所は繁栄し19世紀には少なくとも15の蒸留所がクヴェの地に存在していた
3.  透明または白いアブサンは、緑のアブサンより前に作られていたらしい
  (同じく、ワインはシャンパンより先につくられた)
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4. アブサンの発展にとって、女性は重要な役割を果たした
  アンリオ家の母とそのふたりの娘は
  こんにち、わたしたちがアブサンと認識できる飲み物を
  初めて作った人物とされている
(発売中のアンリオ・スプーンはこちらの姉妹にちなんだ商品です)
また、シャルロット・ヴォシェ(クランディスティンのレシピ発案者)は
1910年に禁止されてからスイスでアブサンを
密造していた数人の女性のうちのひとりである
 
5. 19世紀に、”スイス・アブサン”という名称は
”高品質アブサン”を示す用語として使用されていた 
中にはスイスで製造されていないものもあった
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6. アブサンが有名になったのは19世紀フランスにおいてである
  それは、”phylloxera”という
  害虫の発生がワインのぶどうを多く破壊し激減させたためである
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7. 20世紀初頭のアブサン禁止令は主として
 事業回復を狙うワイン業者と一般的な酒を攻撃することを狙った
  禁酒主義との間の同盟のために起きたものであた
しかし、アブサンは
イギリス、スペイン、チェコスロバキアにおいては禁止されなかった
 
8. アブサンが多くの国で禁止された
遵法的なフランス人は、アブサンにかわってパスティスを開発した
  しかしながら、国境を超えたところ
  スイスの密造者たちは彼らの本質にたちもどるため
  クリアなアブサンを密造した
  それは、1910年から2005年までのことである
  彼らは密輸入の税関手続きから逃れていたそう
  しかしながら、税関はそのことを知っていて
  分け前をもらっていたかもしれない
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9. アブサンはそもそも透明な蒸留酒として製造された
  ”vertes"(緑)色は、アブサンを製造するときの第二段階で
  ハーヴのはいった袋を浸すことからきている
  透明でいて自然な緑色をしたアブサンは
  1790年に製造されて以来、まさに本物のアブサンである
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こんな感じにすぐ色が着きます
 
10. 人工着色料または甘味料を使用したアブサンを製造する必要はない19世紀末のフランスで製造された人工着色料を使用したアブサンは
   最も品質の 低いものと認識された
   それは製造過程において、コストと時間を削減し
   人工的に緑の色をつけたものだった
   甘味料を使用したアブサンは
低品質商品以上の口当たりを出すために砂糖を使用していて 
それはアブサンとは言えないもので
それは単に”リキュール”である
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11. バーなどで見られる
いわゆる”バーニング・リチュアル”
(炎を出して行うアブサン儀式)には
   歴史的根拠がない「ボヘミアンスタイル」とも言われる
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12. 1988年EUが食品と飲料の添加物に使用を標準化したさいに
   アブサンはヨーロッパで再合法化された
   フランスでは1998 年になって
   アブサン、正しくは「薬草アブサン・ベースの蒸留酒」
   が厳重な制限付きで許可されるようになった
 
13. アブサンが幻覚症状(またそのようなもの)
を引き起こすことはない
   ゴッホが耳を切り落としたのは、アブサンによるものではない
   アブサンは“ツヨン”を含んでいるが
   それはニガヨモギに自然にある物質である
 (“ツヨン”はヴェルモットやその他リキュール、セージにも含まれている)
   ツヨン効果を得ようと大量にアブサンを飲んだとしたら
   アルコール中毒で死亡するだろう
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14. アブサンは現在
   スイス、フランス、アメリカ、スペイン、ドイツなど
   その他多くの国で製造されている
   スイスのみ、アブサンの製造を管理する規則がある
   それは、蒸留されていなければいけないこと
   そして人工着色料を使用していないこと
   一方、フランスとアメリカでは
   アブサンという単語はラベルに使用できない
   フランスではつい先日、許可されました
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 ニューオリンズ・バーボン・ストリートにある有名な
 「オールド・アブサン・ハウス」(1806年創業)
現存するアメリカ最古のBARで
 アンドリュー・ジャクソン(後の第7代大統領)
 海賊ジャン・ラフィットがイギリス軍を撃退するために作戦を練ったという酒場です
 
15. “Terroir” (フランス語で”地方”の意味)は
  スイスアブサンにとって重要な要素である
  アルプス山脈の草地はアブサンの原料になる植物にとって特に適している
  南信州もスイスに負けない植物・果物に適した土地だ♪
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3000メーター級のアルプスに囲まれている(陣場形)
 
 
 
資料:アブサンTOKYO伊藤氏
☆☆☆☆☆
ラベル発注
  樽熟400
プレーン200
発注
 
 
令和元年6月25日火曜日
製造免許通知書が
飯田税務署長より通知された
 
後は瓶詰め
どきどきの瞬間です

入りました

ラベルを貼ります

まだまだ
今度は蝋で封印

ドブン

メーカーズマークみたい

じゃーん
♪完成です♪
😢
 
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ゴッホよ、お待たせ
長い道のりでした


「VINVIe」さん新社屋
売店・ショールーム・醸造所


東京ウイスキー&スピリッツにエントリー
いきなりの『金賞』
まぁ自信はありました ^^) 
 
夢よ永遠に
『南信州からゴッホへの贈り物』
さぁ「飲むぞ」
みんなで床からピンクのチューリプが生えるのを見よう

浜本先生の乾杯で

よかったよかった

わいわい

ゴッホもどきも参戦

忙しいです💦

そうそうたるラインアップの仲間入り

パンフレットもできました


 
これからも
夢は
続きます

ー日本アブサンの父ー
松沢 一雄