「眠れなくて寝床でゴロゴロ」は悪影響? 「レコーディング快眠法」で不眠解消! | 勇者親分(負けず嫌いの欲しがり屋)

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■眠れないのに寝床でゴロゴロしている人に効果的
平成24年にまとめられた厚生労働省の報告によると、日本で不眠に悩む成人の割合は約35%、軽度以上の不眠症と思われる人が約10%、中等度以上の不眠症の人が約7%もいます。つまり、日本人の14~15人に一人は治療が必要な不眠症、ということになります。

特に最近、不眠症の原因で注目されているのが、誤った睡眠の習慣です。

「眠れなくても、横になっていればいつかは眠れる」と思っていませんか? 昔はこのように勧める医者もいましたが、今ではこの考え方は間違いとされています。寝床で眠れない時間を長く過ごすと、そのことがストレスとなって、ますます眠れなくなるからです。

実際に眠れる時刻よりも、2時間以上早く寝床に入っても眠れません。通常の就寝時刻の2~4時間前は、1日の中で最も体温が高いため、眠くなりにくいのです。この時間帯は「睡眠禁止帯」とも呼ばれています。

自分の睡眠パターンを「見える化」して、これらの誤った睡眠習慣を正していくのが、レコーディング快眠法です。

■寝床での無駄な時間を削り取る
睡眠の長さにこだわる必要はありません。短時間でもグッスリ眠れると、スッキリ目覚めます。逆に、長い時間だらだら寝ていると、起きてもなかなか頭がはっきりしません。レコーディング快眠法で睡眠時間を記録する目的は、それをもとに自分に最適の睡眠時間を見つけ、それを実践することです。

レコーディング快眠法には、5つのステップがあります。

1.睡眠日誌から実質睡眠時間を計算する
2.ベッドにいる時間を制限する
3.ベッドで90%以上眠れたら、睡眠時間を30分延長
4.ベッドで85%以下しか眠れなかったら、睡眠時間を短縮
5.眠る前に心身をリラックスさせる

まず、睡眠日誌(睡眠ダイアリー)をつけましょう。睡眠日誌には、次の項目を記録します。

・ベッドに入った時刻
・実際に寝ついた時刻
・夜中に目が覚めた時刻
・ベッドを離れた時刻

朝、目覚めたらすぐ書くと、正確に記録できます。とはいえ、あまり細かい時刻にこだわると眠れなくなるので、おおよその時刻で覚えておきましょう。実際に眠っていた時間を1~2週間で平均したものが、現在の実質睡眠時間です。

次に、今の実質睡眠時間から目標の睡眠時間を決めます。このとき、「寝床にいる時間」=「眠る時間」にすることが大切です。「眠れなくても、横になっているだけで体は休まる」とか、「寝床にいればそのうち眠くなる」などと考えて、必要以上に寝床にいてはいけません。

具体的には、「実質睡眠時間+30分」を寝床にいる時間(=目標睡眠時間)とします。寝床に入る時刻は、起きたい時刻から逆算して決めます。十分に眠気がたまってから眠ることが大切なので、日中の昼寝も原則的には禁止です。

そして、実際に目標睡眠時間だけ眠ります。寝床に入っても眠れなければ、いったん寝床を出て、眠くなったら寝床に戻ります。朝、予定の起床時刻より早く目覚めたときは、寝床でグズグズせず、サッサと起きだしましょう。

■目標睡眠時間の90%以上眠れたら30分延長
睡眠日誌(睡眠ダイアリー)は、理想の睡眠時間が見つかるまで続けてください。レコーディング快眠法では、睡眠日誌を見ながら睡眠時間を調整していきます。

1週間たったら、睡眠日誌で実際の睡眠時間の平均値を、目標とした睡眠時間とくらべます。実質睡眠時間が目標睡眠時間の90%以上であれば、次の週は目標睡眠時間を30分のばします。

たとえば、目標睡眠時間が6時間で、実質睡眠時間が5時間30分であれば、次の週の目標睡眠時間を6時間30分にします。

一方、目標睡眠時間の85%以下しか眠れていない人は、次の週から目標睡眠時間を30分短くしましょう。具体的には、起床時刻は変えずに、就寝時刻を30分遅らせます。睡眠時間が短くなって不安になるかもしれませんが、「眠れないのに寝床にいるのは人生が無駄だ」と思うことが大切です。睡眠時間を削るとそのぶん、睡眠が深く(=睡眠の質が良く)なって睡眠の効率が上がりますから、安心してください。

実質睡眠時間が目標睡眠時間の85~90%になったら、目標睡眠時間はそのままにして、もうしばらくその睡眠を続けましょう。この状態が安定すれば、その睡眠時間があなたにとって最適ということになります。

レコーディング快眠法は、理想の睡眠時間を見つけるだけでなく、自分の心身を自分でコントロールできるという自信や満足感にもつながります。よりよい人生を送るために、今夜から睡眠の記録をつけてみませんか?

【関連書籍】
・『レコーディング快眠法』(三島和夫・著、朝日新聞出版)