便秘にサヨナラ(2)便がたまると悪玉菌続々 | 勇者親分(負けず嫌いの欲しがり屋)

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 胃で消化された食物は、おかゆのような状態で腸に届く。約6メートルの小腸と、約1・5メートルの大腸があり、うごめくような収縮運動(ぜん動)をしながら、消化と水分の吸収が行われる。

 ぜん動が不活発だと、便がうまく排出できない。便がたまる大腸の壁がむくむ「むくみ腸」のため便秘の人は、「非常に腸のぜん動が弱い」。日本初の「便秘外来」を開設して19年の順天堂大医学部教授、小林弘幸さんはこう指摘する。

 便秘となる最初の原因は、ぜん動のほかにいくつかある。排便をなんらかの理由で我慢し続け、習慣になってしまうケースだ。もう一つは、環境が変わったりしたストレスによる体調の変化。糖尿病や、うつ病など病気により便通異常が起きることもある。

 「腸内に便が長くとどまることにより便が腐ると、腸内環境はさらに悪化していく」と小林さん。

 腸内には約1000種類、100兆個もの細菌がいて、健康に良い働きをする善玉菌と、悪影響を及ぼす悪玉菌、優勢な方に味方する日和見菌に分けられる。善玉菌が多くなると、腸内環境が改善されて便通が良くなるが、便秘の人はもともと悪玉菌が優位だ。

 そこに強い刺激物の便がたまって、さらに悪玉菌が増える。また、便が腸にとどまっていれば、便の水分はさらに吸収されていくので、ますます硬くなり、排出されにくくなる一方だ。

 「こうした“腸の悪玉スパイラル”で腸内環境が悪化し、便秘がますますひどくなる」。小林さんはこのように解説している。

(2014年4月27日 読売新聞)