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背骨の様子を詳しく調べる検査の結果、下半身のしびれを生じさせている脊髄への圧迫をピンポイントで取り去る手術が出来ることが分かった。
背中の皮膚を切る範囲は10~15センチで済み、2年程度かかるといわれた現場復帰も、大幅に短縮できるという。ためらいなく手術を決断した。
昨年6月28日、都内の大学病院で手術を受けた。背骨の中の硬くなった靱帯(じんたい)を削る前段階の背骨を開く過程で、予想以上に時間がかかったものの、順調に終えることができた。
麻酔から目覚めたのは同日午後。痛みは壮絶で、吐き気がした。見守る妻と両親が疎ましくさえ思えた。
「骨が痛いという感じです。背中も熱く、いいようがない激痛でした」
手術当日にはベッドから起きあがり、翌日、車いすで動き始める予定になっていた。だが、その日は痛みでベッドの背上げをして、体を起こすのが精いっぱい。これではいけないと、手術から2日後、看護師詰め所まで無理やり歩いた。
「歩き始めたら急に痛みは治まり、次の日には外出していました」
見舞いに来たチームメートの山口鉄也さん、長野久義さんは、手術から間もないのに歩いている姿に驚いていたという。
「大したことないな、と思ったようです。後で『本当はすごく痛かったんだよ』と説明しましたがね」
(2013年3月28日 読売新聞)