サルも身勝手嫌悪 人と類似 協力的社会の端緒か 京大など確認 | 勇者親分(負けず嫌いの欲しがり屋)

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 南米アマゾン川流域の森林などに住むフサオマキザルが、第三者間のやりとりを見て身勝手な側を避けるように行動することを、京都大文学研究科の藤田和生教授や英国スターリング大などの研究グループが実験で確かめた。人の嫌悪感情と似ており、協力的な社会の進化を考える上で重要な知見になるという。
 フサオマキザルは石でヤシの実を割るなど道具を用いるだけでなく、食べ物を分け合うなど協力的な行動をする。
 実験は、演技者2人で、容器から玩具を取り出すのを助けたり(協力的)、助けを拒否したり(非協力)、ボールを交換したり(公平)、自分だけボールの受け渡しを拒否する(不公平)などの演技をした後、2人が同時に食べ物を差し出して、どちらからもらうかを調べた。
 7頭の平均で、協力があった場合に助けた人を選ぶのはほぼ半数だが、協力を拒否した人を選んだのは44%などと、身勝手な人を嫌う傾向を示した。
 藤田教授は「サルはどちらから食べ物を受け取っても不利益がないため、理性的というより感情的評価が働いている。子どもの発達段階で見られる嫌悪と似ている」と話す。
 協力的社会を構築するためには第三者の視線を気にして行動を調節することも大切で、今後は見られているときと見られていないときの行動の違いについても調べる。
 研究成果は英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズなどで6日までに発表する。