120万匹のクモの糸で作った金色のケープ、英博物館で披露 | 勇者親分(負けず嫌いの欲しがり屋)

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ロンドン(CNN) 120万匹のクモの糸を集めて織った金色のケープが、25日から英ロンドンのビクトリア・アンド・アルバート博物館で披露された。
クモの糸の織物は、米国のファッションデザイナー、ニコラス・ゴドリー氏と英国の歴史家で織物専門家のサイモン・ピアーズ氏が7年かけて取り組んだプロジェクトから生まれた。明るい黄色はクモが出した糸そのままの天然色。両氏が長年住んでいたインド洋の島国マダガスカルに生息するジョロウグモから採取した。クモは80人がかりで長い棒を使って巣から集め、糸を採取した後は自然に戻した。
ゴドリー氏によると、クモの糸で織物をつくるというアイデアは300年前からあり、それを実現しようとしていたピアーズ氏と意気投合。経営していたハンドバッグ製造工場をたたんでクモの糸を採取する実験に乗り出したという。
実現までにはさまざまな障壁もあった。糸を出すのはメスのクモだけ。大量のクモが必要にもかかわらず、一緒にしておくと共食いしてしまう。織物の性質や実用性、コストなどを考えると商業的な成功は見込めないが、マダガスカル伝統の織物と刺繍技術の復興を後押しする狙いも込めた。
2009年には長さ4メートルのスカーフが完成し、ニューヨークの博物館で初披露。今回の新作をケープにしたのは、クモがまゆを作って獲物を包み込む感覚をイメージしたという。
これほどクモに入れ込むゴドリー氏だが、実は今でもクモ恐怖症だという。「クモは毒があるし、人を噛む。徐々に克服しようとしているが、まだだめだ」と打ち明けた。